きょうは、「ひとに教わるコツ」についてお話しします。
ひとに演奏に関することを何か教わるとき、大切なのは
まっすぐに、というイメージは姿勢にしても構えにしても音にしても、奏法を硬くさせ緊張を引き起こしやすい。たぶん、まっすぐというのが二次元的・仮想的・静的だから。対して身体や楽器や音は三次元・現実・動的。イメージが現実とズレている。
例1:
マウスピースをアンブシュアに対しまっすぐに当てようとするのも、よく考えるとちょっとおかしい。アンブシュアは立体的で複雑な形状でしかも動いて形を変え続けるので、見た目のまっすぐな位置は不都合不安定極まりないことがある。求めたいのはいちばん平坦、安定で都合がよい場所。
日本の学校吹奏楽、アマチュア吹奏楽ならびに管弦楽の演奏水準は世界的に見て抜き出て高いことはまちがいありません。
これは、日本社会が「真面目に努力を続けること」を非常に高く評価し、重要視していることと関係が深いのではないか、と思います。
上達や進歩に着目しながら練習するって、自己満足とか中二病とかゆとり世代がどうこうとかじゃないんだよね。
パイロットが目測による主観でなくレーダーに従うのと同じで、上達や進歩に着目し評価するってことは規律であり安全対策でありもっとも信頼おける道筋なのです。