音大受験生からメール相談を頂きました。
【相談者】
はじめまして。私はホルンを吹いている高校3年生です。音楽大学を目指していて、今は入試に向けて練習に励んでいます。
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ある時、あがり症傾向があり相談にいらした大人の管楽器演奏愛好家の方とお話をしていて、「贖罪としての努力」というものに行き当たった。
これは、わたしも過去に陥り、いまでも完全に拭いきれていないかもしれない心の在り様のことだ。
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〜アマチュア音楽家からのメッセージ〜
『以前、楽器を吹くことをやめようか悩み先生にメールでご相談させていただいた者です。バジル先生から返信いただいたあと、先生の「管楽器がうまくなるメンタルガイドブック」と「徹底自己肯定楽器練習法」を購入いたしました。
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きのうの続きです。
→【人生の選択を本当にまちがえてしまった、と思ったときの話。その1】
ドイツの芸術大学でホルンを専攻するようになってから、最も「しまった、選択をまちがえてしまった」という考えが重くのしかかってきたのは、大学の先生に師事するようになってから一年くらい経ってからの時期です。
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わたしは日本で育ち、高校まで日本の学校で学び、
高校卒業後にドイツの芸術大学に進学してホルン演奏を専攻しました。
しかし、実はドイツに行った最初の日から、心の中には「しまった、自分の選択は誤りだったのではないか・・・」という気持ちが生まれていました。
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多くのひとに非常に類似する経験だと思いますが、わたしもまた『自分の演奏する楽器を好きだと思えなくなった』経験があります。
吹奏楽部でホルンを演奏していた高校生の頃は、まったく思い通りに演奏できなかったり、一体どうすれば上達できるのかさっぱり分からなかったり、音大に進む決心はしたものの自分の実力にも将来にも全く自信を持てず不安が強くて非常に辛く苦しい感情や葛藤に苛まれることはたくさんありました。
わたしが『自分を否定しないこと』の大切さを深く理解するにあたって、
身を以て体験した大きな出来事が二つあります。
どちらも、ドイツの芸術大学でホルンの演奏を学んでいた頃のことです。
様々な「あるべき像」や「なるべき像」への囚われから自由になっていくうえで、ひとつ効果的なのが
《好きなことを、好きなようにやってみる》
いろんなことが、守りに入った意識より、思い切ったチャレンジ精神でやったほうがうまくいきやすいのはあなたもすでに知っていることかもしれません。
でも、なかなか思いきれないですよね。
・・・失敗するの、怖いもの。