「Singing on the Wind- 息にのせて歌う」
人間にとって最も自然な音楽のやり方は「歌う」ということだ。ホルンの場合、私たちは「息にのせて歌って」いるのである。歌う事によって確立されている自分の自然な音楽性を、楽器の音を支えそして運んでいく息の流れと組み合わせているのだ。歌と同じように息は流れる。そうすると、息の量は正確に必要な量に合致して保たれる。
音の質は耳によってコントロールされる。歌うときと同じように、「心(訳注:頭の中)の耳」で望む音程が聴こえている。あとは声帯の代わりをアンブシュアが行うようにさせてあげるのだ。
音程のコントロールもこの「心の耳」によって為される。そうするとアンブシュアは、望む音程を得るために本能的にポジションを合わせてくれて、息の流れは唇の振動を支えてくれる。