「自分で自分を教える」その5 ピップ・イーストップ著 バジル・クリッツァー訳

☆ロンドンのホルン奏者、ピップ・イーストップ氏の論文です。
原文→http://eastop.net/?p=485

 この章では主に技術に関して取り上げてきて、ホルン演奏が非常に技術的に高度なものを要求されることだとも述べた。これは事実だが一方で、バランスを取るためにも、言及しなければならないことがある。それは、音楽的な経験をしたいと望んで聴きに来た聴衆の視点に立てば、ホルン演奏の内部事情などちっとも興味がない、ということだ。当然、演奏には優れた技術が必要とされる。しかし、技術のことを強調するときにある危険のひとつは、「音楽性」と形容される、音楽に対する「感覚」を育む事が無視されることだ。また、スタイルやフレージングといった側面も無視される危険がある。音楽とは、他の言語と同様、自分自身を没頭させ、それに対して愛を育むことによってのみ学ぶ事ができる言語なのである。

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