これ以上速く吹けない&ハイトーンがうまくできない高校生トランペット吹きの悩み

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高校生の「トランペット吹き」さんよりご質問頂きました。

〜ゆっくり、インテンポ、速いを組み合わせながらやってみよう〜

【質問】

高校でトランペットを吹いています。

レッスンの先生に教えていただいて、バジルクリッツァーさんのブログを拝見するようになりました。

質問は二つあるのですが、まず、一つ目は指回しとタンギングについてです。

四分音符=168の三連符がコンクール曲で出てくるのですが指がすべるのとタンギングが合わないためにうまく吹けません。

四分音符=100ぐらいのゆっくりなテンポから上げていくという風に練習しているのですが四分音符=144ぐらいから失敗する確率が高くなってしまいます。

合奏では、練習でうまく出来ていないために失敗すると思ってしまい、緊張して全然吹けません。

どのような練習をすればいいでしょうか?

二つ目はハイトーンについてです。

私はハイトーンがとても苦手で、ハイB♭が出るようになったのも最近です。

チューニングB♭の上のGぐらいから、明らかに音質が変わってしまい、カスカスな音でしか鳴りません。

どうすれば、しっかりと密度の濃い音を鳴らせるようになりますか?

音が高くなればなるほど、プレスして吹いてしまうのですがこれは直すべきですか?

返事をよろしくお願いします。

【回答】

はじめまして。

コメントありがとうございます。

>一つ目は指回しとタンギング

実はですね、「ゆっくりから上げていく」方式は、途中で行き詰まることが多いのです。

それは、メトロノームという「機械」にとっては「均等」に進んでいても、
「身体」という「有機システム」にとっては、わずか ♩=10 の変化でも、内部ではまったく「別もの」になることがあるからです。

そこで、

① はっきりくっきり明確に頭の中で音が思い浮かべられる「ゆっくり」練習
② 最初から♩=168 でさらう「インテンポ練習」

を組み合わせてみると効果があるかもしれません。

①は、

・ソルフェージュの練習=「音を出す」作業を身体にさせるためには、「音で考えている」必要があるため

・ひとつひとつの音の練習=フレーズを構成する音ひとつひとつや前後関係の「身体感覚」がゆっくりだと明確に感じる時間があるため、感覚的な安心感を得られる=苦手意識が減る

という側面があります。

②は、

・速いスピードで明確にソルフェージュする練習=たぶんこれができていないから行き詰まる一要因になっています

・速いスピードで身体にやる「チャンス」を与える=ある時点から、音の変化の方が、「ひとつひとつの音に対しての身体感覚・運動感覚」を感じるスピードより速くなります。そうなると、前もって「どんな感じがするか」は予想できません。したがって、感覚が伴わないなかでも身体に「インテンポでやらせてみる」必要があります。やらせてみているうちに、わりとすぐに身体はそのスピードの運動をできるようになります。

この際、

「はじめはボロボロでも気にせず決めたところまで吹き通す」

ことが大切です。

ミスしたところを「直す」ことをやっていると、実はそれは「ミスする練習」になってしまうのです。

ですから、ミスしたかどうかは全くどうでもよく、とにかく「インテンポで決めたところまで吹く」という機会を繰り返し身体に与える必要があります。

そうしているうちに段々、身体が、あなたがインテンポで持っているイメージ=身体への指令を現実化できるようになってきます。

>二つ目はハイトーンについて

まず、チューニングBbとその上のGとでは、「どの倍音を吹いているか」が違います。
ですから、単なる「6音上」ではないのです。

ちょうど2日前、同じような質問に答えました(ホルンですが)。
きっと参考になると思います→こちら

第一歩は、チューニングBbと同じように演奏しようとしないことです。

Gになったら、G用の「動き」を身体がしてくれる必要があります。

チューニングBbより6音上のGの方が、息を吐く力=お腹を凹ます力、ベロを動かす力(高い音ほど、ベロが上にあがっていきます)、口を閉じる力を必要とします。

そしてこれらの力が増えれば増えるほど、プレスもまた必要なのです。

プレスは、マウスピースから口方向へのプレスであるかぎりは、思いっきりやって大丈夫で。
グイグイプレスしましょう。

問題なのは、頭と首をマウスピースの方に押しつけたときです。

もしそれに気付いたら、マウスピースを口に向かって動かすようにしてください。

Basil Kritzer

追記:2017.7.5

「返し縫い方式」もある!!

教えていただき、感謝。

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これ以上速く吹けない&ハイトーンがうまくできない高校生トランペット吹きの悩み」への19件のフィードバック

  1. こんにちは。中学3年ホルン吹きの者です。
                                   私は矯正治療をしていて、アンブシュアがかなり下向きです。
    高音が得意でhighF#までは出るのですが、唇がバテてくると
    マウスピースを当てていない所から息が漏れてしまいます。

    どうすれば、息が漏れることなく演奏できるようになるでしょうか?
    アドバイスお願いします。

    (質問はコメント欄でよかったでしょうか?)

    • すみれさま

      中3で F# はすごい!
      うらやましいな…

      息が漏れてくるところに向かって、少しだけマウスピースをプレスしてあげるといいかもしれません。

      それでも漏れてくるなら、単純にバテが原因かもしれませんね….

      あとは、楽器の構え方も関係している可能性があります。

      手のひらを顔に持ってきてみて下さい。
      そのとき、肘を折り畳みますよね?

      その動きを、ホルンを構えるときも意識してみてください。

      .

  2. はじめまして、なにこともうします。Trp奏者の中学二年生です。

    私は、口がばてやすいです。

    早い時は、曲のなかでHighCを8拍ふいただけで、それっきりハイトーンがでません。

    どうすれば、ばてにくい唇になるでしょうか?

    HighC8拍のは、コンテストの曲です。

  3. 初めまして!トランペットパートの高2です。

    私は中学のころから高音(チューニングのB♭より上のFからHigh B♭あたり)を吹くときにマウスピース唇に押しつける癖がついてしまいました。
    でもバジルさんのこの質問の回答だと押しつける(プレス)ことはあまり気にしなくても良い、というか高音を出すためなら当たり前なのでしょうか?
    それと、そうやって唇を押しつけると肩から腕(特に肘より上)に力が入って唇が振動しなくなり、うまくその無駄な力も抜けず音が出なくなってしまうのが悩みです。
    これは唇の耐久性がないからなのでしょうか??
    そしてよい解決方法がありましたら教えて下さい!

    • ももかさん

      まず確認。

      プレスのかけ方は

      「マウスピースを唇に押すプレス」

      「唇をマウスピースに押すプレス」

      があります。

      後の方は、唇がすぐ疲れます。後の方になる大きな原因のひとつが、前者の「マウスピースを唇に押すプレス」を十分にしていないことです。

      まずはそれをチェックしてみてください。

      また、もしかしたら構える途中で、頭を楽器の方に落としてしまっていませんか?

      観察してみましょう。

      最後の最後まで、楽器を顔まで持ってくることがやれていますでしょうか?

      もしできていなかったら、手を顔にかぶせるエクササイズをやってみましょう。

      ①右手を顔にかぶせる。(ただし、顔を手の方に持って行かない!)
      ②左手を顔にかぶせる。
      ③交互に、速めに15回。

      これをやた後に、「手を顔に持ってくる〜」と意識しながら構えてみてください。

  4. はじめまして。
    高校1年のちーまです。中学の時はホルンを吹いていましたが、今はトランペットを吹いています。

    ☆音が揺れる
    私は、チューニングB♭を出す時、音が揺れてしまう時があります。トレーニングの時ブレス練習はしていて、ホルンを吹いていた時は息が保つ方でした。
    しかし、まっすぐ息を出しておなかで支えるように吹いているのですが、どうしても揺れます。
    音が揺れなくなる練習法を教えて欲しいです。

    ☆アンブシュアについて
    先輩にトランペットのアンブシュアのだいたいのつくり方を説明されなかったので、ホルンの感覚で、マウスピースには上唇を多く当てています。
    チューニングB♭を出す時それより上の音を出す時、マウスピースを口に押し付けないと音程が低くなってしまいます。
    また、わたしの唇は厚めで、先輩方は薄いです。
    トランペットに適した、わたしの口に合ったアンブシュアを探しています。アドバイスをお願いします。

    ☆ハイトーンについて
    私はチューニングB♭から上に、ギリギリFが出て、Esくらいが限界です。ハイB♭を出せるようになりたいです。
    今やっている曲にはハイB♭、まで出てきます。5線に収まる音は出ますがそれ以上は出ませんし、音が細くなっています。
    遠くまで響く、厚みのあるハイトーンをふけるようになりたいです。
    練習法、アドバイスをお願いします。

    ちーま

  5. はじめまして。
    高3でホルンをやっております。

    今年の自由曲にハイトーンが多く、
    すぐにバテてしまいます
    バテることはしょうがないとは思っているのですが、私の場合つぎの日までバテがなおらず、余計吹けなくなってしまいます

    どうしたらよいのでしょうか?

    • りなこさん

      根本的には、部活の時間がりなこさんにとって長過ぎることが原因です。
      だから自分を責めないでね。自分の吹き方を否定して、否定から変えようとしなくていいですよ。

      合奏中に、手抜きできるところを探しましょう。

      また、個人練習ももし一生懸命やっているのだとしたら、それもコンクールが終わるまではちょっと手を休めましょう。
      合奏前に十分か十五分、自分の発想と自分のペースだけでできる個人練習があれば理想的です。

      パート練習も、もしパートリーダーなら、ガンガン吹きまくるのでなく、パートで曲について話し合い・アイデア交換をしたりソルフェージュ(歌う)したりして、
      吹く以外の練習をしてみるのもよいでしょう。

      とにかく、本番まで自分を労ってあげながら進んでいきましょう。

      合奏中、こまめにホルンを完全に膝まで下し、腕を休めてあげるのも効果的です。

  6. はじめまして。高校一年生でトランペットを吹いています そらです。

    私は、人生最大のスランプになってしまいました。スランプは、もう約四ヶ月程続いています。

    症状として、チューニングB♭を吹くのが辛いです。楽に出せるのがFで、それ以上になると体に力が入っていくのを感じます。力を抜こうとするとまた力が入ります。
    喉や体や手に力が入ってしまい頭痛や肩こりも起こります。

    また、トランペットを吹くだけでなくフリューゲルホルンを吹くことになってしまったため、どんどん吹き方がわからなくなってしまいました。

    しかし、トランペットもフリューゲルホルンも吹かないわけにはいきません。
    練習も朝練習から放課後の練習や休日の練習まで1日吹きっぱなしで、部活がない日はありません。休みがなく体を休められるのも帰宅してからです。

    スランプについては、先輩にも相談してあり現在は出来るだけ音の低いパートを担当しています。

    一時期は、音色もカスカスしてしまいFより上の音が息を入れても空気の音しかしなく全くなりませんでした。今は、音色は少しましになったのですがチューニングB♭以上は全く鳴りません。

    中学生からトランペットを吹いていたのですが、ここまで吹けなくなってしまったのははじめてで、とても辛いです。

    自分なりに出来る事は全てやりました。

    吹奏楽とトランペットが大好きです高校でも続けているのですが、最近は自分の事に精一杯で合奏も練習も楽しくありません。

    バジル先生が、最後の助けです。
    気がついたことならなんでも教えていただきたいです。よろしくお願いします。

    • そらさん

      大変な状況ですね。

      まず、トランペットとフリューゲルですが、考え過ぎなければ大丈夫です。
      ちゃんと持ち替えできます。

      それぞれの楽器をフルに練習しなくて大丈夫です。とくに部活がそんなに多いなら、両方の楽器をどちら自主的に練習する必要ありません。

      個人練習は、朝、部活が始まる前に15分くらい。それ以外の時間(部活後など)に長くても15分。
      部活の状況がハードなのが続くならそれくらいにとどめましょう。

      ただし、その時間は、自分だけの、自分のための時間。
      部活の曲の練習はせず、ほんとうに自分の心と身体の声を聞いて、好きなように音出しをしたり、音階奏でたり、好きなメロディーを奏でたりしましょう。

      不調の原因はおそらく、疲れとプレッシャーです。
      部活を3〜4日お休みすることをお勧めします。
      努力とは苦しむことでなく、上達することです。いまは休むことが上達すること、つまり努力です。

      奏法に関しては、力が入るとおっしゃっているのが吹き方を教わったり意識したりしているからなのか、それとも実は自然な力なのか文章だけでは分かりませんが、
      いずれにせよ吹き方を気にせず、好きなように(そして力もべつに入れちゃっていいから)吹くことが解決・改善につながってくるように思います。

      • お返事ありがとうございます。

        メールマガジンの 「自己否定や舞台恐怖を乗り越えて、自分らしく演奏するための準備方法」や、お返事を読ませていただき、少し心が軽くなりました。

        確かに努力とは苦しむものではないと、今気づかされました。

        休みをとることについてですが、部活の活動上の問題でどうしても休みをとることができません。

        また、現在は個人練習の時間が多いため出来るだけ基礎を長く練習出来るようにしているのですが、ブレスの方法もわからなくなってしまいました。

        息を吸おうとすると、こちらも力が入ってしまい沢山吸うことが出来ません。

        力を入れて吹くと、楽器を無理矢理吹いていることになってしまいずっと吹いていると音が出ずに息の音がなるだけになってしまいます。

        力を入れて吹いていると、とても体が疲れてしまって吹きたくなくなってしまいます。

        やはり、休みをとらずに楽器を吹く事は難しいのでしょうか?

        • 個人練習の時間は短くしましょう。
          いまの心身の調子ならせいぜい四十分くらい。

          練習が気持ちよくて、手応えがある形や長さにしないといけません。

          呼吸についてはこちらをご覧ください
          http://basilkritzer.jp/archives/1470.html

          しかし根本的には休息でしょう。大人の、仕事の世界ですら休息や休日は保証されています。

          部活を休めない、というのは教育的にちょっとおかしいですね‥‥

          • 本日メールマガジンに書かれていたことを考えながら吹いてみました。

            下手でも大丈夫。今の自分を受け入れよう。力は入っても良いんだ。と思いながら吹いてみると、息の通り方がスムーズになったような気がしました。そして、普段出なかった音が力まずに出るようになりました。

            また、呼吸の方法も本日読ませていただいたので明日の練習に生かしてみたいと思います。

            部活の休みについてですが、私の学校は部活動がとても盛んです。
            ですので、部員の人数もかなり多いため生徒1人のために迷惑をかける訳にはいかないので、仕方のないことなんです。

            心配していただき、ありがとうございます。

            バジル先生にアドバイスをいただいただけで、とても心が楽になって感謝しています。

            少しずつ焦らず練習していこうと思います。

            またコメントを送らせていただくことがありましたら、よろしくお願いします。

            • そらさん

              役に立つことがあり、調子が良くなってきているようで、何よりです。よかったです。

              でも、必要な休養を取ることは、本当に本当に大切ですから、責任感でそれを無視してはいけませんよ。
              必要な休みが取れない組織を、いま世の中では「ブラック」と呼んでいて、問題視されています。

              ひとりひとりの幸せや成長のために、学校や部活はいくらでも、ひとに迷惑をかけ、支えてもらっていい場所のはずです。
              休む必要があるときは、休みましょうね。それが正しい努力の在り方です。

              コメントのやり取り、ブログで紹介させてもらえますか?

  7. みなさんのお役にたてるのであればつかつてく使ってください。

    確かに休みは必要ですよね。
    すごく、よくわかります。学校で休養は必要だと授業で習うくらいですので。

    また、少しはまわりに迷惑をかけても良いのだと改めて気付かされました。

    たくさん勉強になり、心のはげみになりました。

    真剣に考えてくださり、アドバイスもしてくださりとても嬉しかったです!

    ありがとうございました

    • 少し視野が広がったみたいでよかったです。

      みんなに迷惑をかけない、ということを本当にできるのは悟ったひとだけ。
      迷惑をかけてないつもりで、他のひとに厳しく当たる逆に迷惑なひとはいますけれどね (>_<) だから、伸び伸び音楽してください (^^) 紹介許可、ありがとうございます。

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