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高校生ホルン吹きから、アンブシュアや高音、大音量に関する質問メールを頂きました。以下、2週間のスパンで行われたやり取りを掲載します。
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自分に合ったメカニズムと、楽器に合った音量で吹こう!
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【質問者】
こんにちは。高2でホルンをやっている者です。
バジル先生のブログをいつも参考にさせて頂いています。
アンブシュアと高音の事で質問をしたいことがあります。
既にこのテーマの記事を読んで、色々と試行錯誤したのですが効果を感じられないので、メールをさせていただきました。
僕のアンブシュアタイプは、上唇が8割ほど占めていて、高音に行く時にマウスピースとアンブシュアがかすかに上に移動するので超高位置タイプだと思われます。
ただ、記事に紹介されているように上と下の歯は揃っておらず、上の歯が出ているためマウスピースの角度も下向きです。
また、高音に行くにつれて下唇を上唇の下に入り込ませるようになっていて、同時に上唇に偏って強いプレスがかかります。
唇が腫れるとアパチュアが狭くなり吹き心地が大きく変わるので、こうなると体中が力んでしまいます。
マウスピースを口に当てる位置もあまり定まらず、当てる度に変わる感じがします。
バジル先生のブログを見て息の使い方がだいぶ改善され high F当たりまでは出るようになりましたが、1度ばててしまったり腫れてしまうと、オクターブ下のでさえきつく感じるようになってしまいます。
何か大きな問題があるのか、単にアンブシュアの変化や息の吹き方に問題があるのか全く分からないので、教えて頂きたいです。
よろしくお願いします。
【バジル】
こんにちは。
メールありがとうございます。
そうですね…
ほんとうは直接見たうえでアドバイスしたいので、試すのはあくまで自己責任でやっていただきたいのですが、
マウスピースの角度の話と下唇の巻き込みという特徴の話を聞くと、もしかしたら中高位置として吹くとうまくいくのかな??
という可能性を感じました。
・マウスピースを当てる位置をほんの少しだけ下げてみて、
・高い音に行くにつれてマウスピースを下方向(顎先方向)に引っ張ってみる
ようにしたらどうなりますかね?
全然よい手応えがないなら、いままでの吹き方に戻し、
・高い音に行くにつれてもっとわざと大きくマウスピースを上方向に押し上げ、
・低い音につれて下方向に引っ張る
という超高位置の動きを、もっと意図的にはっきり強くやってみてください。
どちらがしっくりくるでしょうか。
どうなるか、お返事お待ちしております。
【質問者】
バジル先生から頂いたアドバイスを試してみました。
中高位置の吹き方の方が楽に吹けました。スラーをしていると何の抵抗もなくhigh B以上の音も出せました!
ただいくつか疑問というか質問したいことがあります。
・中高位置タイプは高音は細めの音色になりやすいとブログに書いてありましたが、他の楽器に劣らずしっかり自分の音(高音)をお客さんに聴かせられるようにするにはどうすれば良いでしょうか?(音量を出せる様にするのか、あるいは響きを多くするのか分からないです。)
・高音域になると、たまに唇の振動する箇所が2箇所になるというか、ズーという雑音が入ります。練習すれば直るかも知れませんが、これはどう直せばよいのでしょうか?(少し不安があります。)
プロの奏者の、コーンと響く高音に憧れます。
【バジル】
成果があってよかったですね。
>>中高位置タイプは高音は細めの音色になりやすいとブログに書いてありましたが
いえ、そうではなくて、強みである音色の「太さ・暗さ」をそのまま高音域に持ち込もうとしすぎてしまって高音域が苦しくなる傾向がある、ということだったと思います。
>>他の楽器に劣らずしっかり自分の音(高音)をお客さんに聴かせられるようにするにはどうすれば良いでしょうか?
たぶん1番のコツは「張り合わない」ことです。吹奏楽の編成だと、ホルンは楽器の持っている音量的にも編曲的にもどうしてもほかの楽器に負けずに、というのは無理があるのです。
そこを意地でもやってやろうと、というのは奏法も無理になりやすかったり、報われなくて気が滅入ったり….。
ホルンセクションの息が合っていれば、セクションの力でけっこう聞かせることはできるかもしれませんね。
基本的には、無理に張り合わずにあくまでホルンという楽器を上手に音楽的に演奏しようという方向で努力をする方がよっぽど良いと思います。そうするなかで、ここぞというときにちょっと音量も頑張れるかもしれません。
>>高音域になると、たまに唇の振動する箇所が2箇所になるというか、ズーという雑音が入ります。練習すれば直るかも知れませんが、これはどう直せばよいのでしょうか?(少し不安があります。)
休息・休日をちゃんと作ってコンディションを良くしながら、中高位置の吹き方(マウスピースの移動)を丁寧に落ち着いてやっていけば、たぶん減ると思います。
【質問者】
お返事が遅くなってすみません。
その後バジル先生のアドバイスを参考にしながら、練習してみました。
すると、どうやら高音域の苦手意識は高音を大音量で鳴らそうとしすぎて、息を無理して入れようとしすぎて、結果体に力が入り萎縮してしまう…という感じがしました。
練習の時は出るのに、合奏の時に出なくなる。というのは合奏になると自分の音が聞こえなくなり不安になって辛い吹き方をしてしまうようです。
この意識の変化でだいぶ楽に綺麗に高音がでるようになりました!
ありがとうございました!
【バジル】
おはようございます。
よくぞそこまで気がついて、対応することができました。
合奏で自分の音が聞こえなくて吹きすぎて、調子が悪くなる…
というのはプロにも起きることがあるくらい、よくあることです。
でも、アンブシュアの話から始まって、技術的なことを整理ししながらそういうことまで気づけたのあとても価値があることだと思います。
この学びを大事にして続けてくださいね。
Basil Kritzer
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アンブシュアに関係する記事一覧はこちら
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高校でトロンボーンを吹いている者です。12月末のコンテストに向けてトロンボーン4重奏の練習をしています。私は1stを担当しているのですが、高音を力を抜いて吹くということができません。また、それほど高くないF〜Aの音も速いパッセージで力みが入ってしまい、音が荒れてしまうようになりました。
レッスンで教えてもらった方法や こちらのページのアドバイスも参考にして色々試しています。が、練習方法に不安を感じています…。
基礎練や曲を部分ごとに分けた練習だとうまくいく(吹きたいように吹ける)のですが、全部通して合わせると絶対に途中からいらない力が入って高音が汚くなり、また一旦力が入ってしまうと抜けず、部分練習では絶対にミスしない所まで変になってしまいます。唇がバテるのとは少し違う気がします。
テンポの速い曲で休みが少ないから、というのもあると思いますが どうにかリラックスして綺麗な音で最後まで吹きたいです。特に、曲の終盤でHighBのロングトーンがあるのですが 1回も成功したことが無いので どうにかしたいと思っています。
出したい音の高さ以上に高い音のアンブシュアで吹いてしまうのが原因だと自分では思っていますが、そうなってしまった時に曲中ですばやく直す、またそうならないようにする方法がわかりません。
マウスピースはそれほど浅くなく、普段は口を下ににずらして吹き高音は上げていくタイプだと思います。
河内さん
うーん….
今月末までに解決できるようなことなのかどうか、ちょっと分かりません。
また、書いていただいたことだけでは、どういうことが起きているのか具体的な推測ができずにおります。
「基礎練や曲を部分ごとに分けた練習だとうまくいく(吹きたいように吹ける)のですが、全部通して合わせると絶対に途中からいらない力が入って」
というところからは、部分だけでは表面化しない、なんらかのズレが基礎練や部分ごとに分けて吹いている間もほんとうはあって、そのズレの蓄積の影響が曲の後半になって顕著になっているのかもしれない、というひとつの可能性は感じました。
アンブシュアに関する記事と、高音の練習法に関する記事。
どちらもいくつもこのブログに載せていますので、ひとまずそれらを読んでみてください。
Basil
こんにちは。
このやり取りをさせて頂いた者です。
つい先日大きなホールでアンサンブルの練習をしたのですが、思いのほか力を使わずとも響いてくれるというのを実感してきました。
その実感のおかげか、学校で練習していた時のように力むこともなくなり、楽にバテずに吹けました。
頑張りすぎなくともちゃんとホールは響いてくれますね。
はい、自分が響くような音を出していれば、響くホールであれば自分が響かせようとしなくたって響きますね!
Basil