音程が悪すぎて曲の練習が嫌になってしまう….どうしたらいいの?

音程のことで悩んでいる高校生トランペット吹きより質問をいただきました。

【質問者】

本日は音程のことです。まず、基礎練習の時点で音程が悪く安定しません。

お腹の支えが無いのか、アンブシュアが安定していないのかわからなくてずっと悩んでいます。

アタックからリリースまで音程が悪く、音程を良くするために合奏では隣で吹いている人に合わせるように心がけたり、一人で時間があればゆっくりロングトーンをチューナーの音をききながら吹いてみたりもしました。マウスピースで音程を合わせられると音程が良くなるともきいたので試してみましたが、安定しません。

沢山息を入れてみたり、お腹を使って吹いてみましたがあまり変わりません。

曲の練習になると、自分の音程がひどすぎて練習する事が嫌になってしまい、まともに吹けません。

チューナーを見ながら何度か同じ音を吹いてみると、高い時や低い時があってその音が高いのか低いのかわかりません。
本当に、なんでこんなに音程が悪いのかわからなくて困っています。

なんでもいいので気がついたことがあればアドバイスをお願いします。

【バジル】

① まず、チューナーの音を聴きながらそれに合わせようと吹くのは、あまりお勧めできません。チューナーの音は音程は正しくても、音色も響きもなんにもないですから、それに寄り添っていこうとするのは、とても吹きづらくなったり、合わせづらかったりすると思うのです。チューナーの音は、あくまで音程をイメージするために一瞬ちらっと聴くくらいのほうがよいかな、と思います。音程をイメージできたら、その音のイメージを音楽やトランペットの音のイメージへと肉付けしましょう。

② 文章を読んでいると、音程が悪いのは、音程を聴いたりイメージしたりする能力が無いというわけではなさそうです。音を聴くことを心がけているし、自分の音が他のひとと合わないときに、合ってないなと分かるわけですから。

③ ということはたぶん、奏法と音楽のイメージや音楽を聴く能力・経験などがまだまだ発展途上(高校生だから当たり前です)なことが原因なのだと思います。なので、いまは「音程を合わせる」ことを考えるより、

– 思い切って
– 楽しく
– からだの力をぬいて気楽に
– できるかぎり音楽的に
– 積極的に息や体をつかって
– 練習をする

ことを心がけていったほうが、結局は1年や2年後、音程の悩みはかなり解決されてくるだろうと思います。たぶん、楽器を吹いているときに

「音程を合わせなきゃ…」
「ああチューナーの針が合わないなあ…」

というふうに、音程と機械に心が振り回されているのではないでしょうか?

練習の設計を、もっともっと音楽中心、そして自分の喜び中心にする必要があると思います。

この記事が参考になるかな。
『想像と創造こそが基礎』https://basilkritzer.jp/archives/3593.html
『きみはいま、何がしたい?の練習法』https://basilkritzer.jp/archives/3474.html

④ 練習の発想ややり方そのものを変えてから、それでも音程が気になるときは、こんな角度の練習ができます。これはやったら自動的に音程がよくなる、とかそういうものではありませんが、自分の奏でたい響きや音を(音程も含め)、どんなふうにしたら出せるか。その身体感覚的なバランスを感じたりつかんだりしやすくなるエクササイズです。

こちら→ 『唇と息の助け合い〜ダブルパラメーターエクササイズ〜』https://basilkritzer.jp/archives/1468.html

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