管楽器演奏に必要な息のコントロールを身体感覚的に実感しやすい、簡単なエクササイズの紹介です。
まず、ゆーっくり息を吐ききります。
息がなくなってくると、自然な反射として息が吸えます。鼻から息が入ってくるのを許しゆーっくり吸ってみましょう。
その後、またゆーっくり吐きます。
これを繰り返します。
そうすると、まず呼吸が全身の動きであることに気が付くかもしれません。
肋骨がたくさん動くでしょう。肩も動くでしょう。背中も動くでしょう。
すべて動いてよいのです。呼吸は全身の動きです。
つぎに、息を2〜3秒間で吐ききってみましょう。吸う息は鼻からゆっくり。
何回か、2〜3秒で吐ききることをやってみます。口笛のような口元で、フーッとやってみるのもいいかもしれません。
何回かこれをやっていると、息を吐くときにお腹が凹むことに気がつきますか?肋骨のすぐ下のあたりです。指で肋骨をたどってみましょう。
何回もやっていると、かなり大きく動くと思います。これが、いわゆる「息の支え」の動きです。
ゆっくり吐いているときには、この凹む動きはゆっくりかつ小さいですが、同じことがちゃんと起きています。
息の支えとは、意図的に息を吐いたときに付随する、体の動きなのです。
では、30回くらい(個人差で増減しても全く問題ありません)連続して短くたくさん、フッ、フッ、フッと息を吐いてみましょう。
そうすると、お腹がぺこぺこ動くでしょう。お腹以外にも、体の芯で色んな動きが感じられるかもしれません。骨盤も動きについてくるかもしれません。
息を吸うときは、鼻から吸ってみましょう。
はじめは、30回がとてもしんどいかもしれません。
そういうときは、無理せず息を継ぎましょう。でも、吐くときはたくさん吐いて下さい。
そのうち、吐くコントロールとともに、入ってくる息の量が増えてくるでしょう。脊椎や肋骨の可動性が向上したのです。
吸う能力は、息を意図的に吐く事で、付随的に高まります。
感じがよければ、楽器をつけて同じような息の吐き方で吹いてみましょう。大音量のスタッカートなどで、舌の力が抜け、綺麗かつパワフルな音が出るかもしれません。
観察や経験を楽しんでみましょう。
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ピンバック: 『管楽器奏のための簡単な呼吸エクササイズ』 ・ムダに難しく、神秘的にしなくてOK! ・やってみる中で実感を得よう! ・そこから練習を重ねることで上達。 バジ