前項で、自然倍音を使った練習パターンを紹介しました。
自然倍音を使うのがなぜ良いかは、記事「自然倍音を使った練習パターン」に説明してありますので、ご参照下さい。
ここでは、同じ原理に基づき、低音を練習してみましょう。
こんどは逆に、短い管(Bb管開放)からはじめてみましょう。
低音は息のコントロールが難しくなります。大量に、かつ方向付けて、体全体や音楽全体と協調しながら息を使う必要があるからです。そのとき、大量に出て行く息に対し、大きな抵抗がかかると、不安定になります。そこで、抵抗の少ない短い管からはじめると、息のコントロールのトレーニングを構造的に有利に進めていく事ができるのです。
それでは、Bb管開放で、楽に出る中低音からはじめましょう。
「音を変えよう」となにかを「する」必要はありません。
「息を出し続けて」ください。
そして、「息を出し続けながら」唇を緩めていきましょう。そうすると、ある時点で自然に音が低くなります。それをさらに続けると、さらに下の倍音に変わります。息を出し続けて下さい。
息がなくなったら、無理せず息を継ぎましょう。
さっき始めたより低い音から、同じプロセスを継続して下さい。
それ以上低い音が出なければ、ひとつ管を長くして(指使いを変えて)同じことをやりましょう。
低音の練習の際に重要なのは、つぎの2点です。
「息を出し続ける」
「唇を緩めていく」
この二つが、体全体と動きの中で協調されていったときに、低音が豊かになっていきます。
ブログ読者の質問大歓迎。質問はメールにて→ basilblog@bodychance.jp
ピンバック: 低音域で大きい音が鳴らせない….どうしたらいいの? | バジル・クリッツァーのブログ