ホルン奏者吹きの「ぴよひこ」さまからご質問頂きました。
【質問】
以前バジル先生に一度だけアレクサンダーテクニークの体験のご指導をしていただいたものです。
それ以来先生のブログなどをのく拝見させていただいてます!
私はホルンを始めてやっと一年たつものなのですが、力んでしまう癖というもを無くさなければこれ以上音域広げられないのかなととても不安です。今はチューニングΒ♭の上のAがようやく当たる確率が当たってきた感じなのですが、やはり力むとFですら力の入った辛い音になってしまいます。
前の記事も参考にさせていただいたのですが、何を注意すればよいでしょうか?息を吐くのも下手で知り合いからは燃費の悪い車と表現されています。
【回答】
ぴよひこさま
おはようございます。
まず「力んでしまう」ということについて。
力みは、
・やろうとしていることが必要としている力より「少ない」力
・やろうとしていることが必要としている力を出すべき場所と「ちがう場所」の力
・やろうとしていることが必要としている力を出すべきタイミングと「ちがうタイミング」の力
・やろうとしていることが必要としている力を出すべき時間と「ちがう時間(長過ぎる/短すぎる)」の力
を使っているときに起きます。
「力の入れすぎ」で起きるものではないんじゃないかと、わたしは最近考えています。
なぜなら、力を入れ過ぎても、場所とタイミングと長さが合っていれば、それは思っているより高い音や大きい音が鳴るだけで「力み」にはならないはずだからです。
また、必要より「少ない」力でやろうとしていると、身体の他の場所が補おうとするでしょうから、これが「力み」になります。
ですから、「力を抜こう」というアプローチはなかなかうまくいかないのです。
代わりに、
「やりたいことをやるために、やる必要があることを探る」
という考え方の方がよっぽど楽しいしかつ成長につながると思います。
というわけで高音にチャレンジするときは
① 頭を動けるようにしてあげて
② そうすることで身体全体を動けるようにしてあげて
③ 楽器を動かしてマウスピースを自分の方へと向かわせ、リムを口の当てたいところに当てたいように当てて
④ 十分な接触をしっかり作って
⑤ そのあとはじめてアンブシュアを用意して(リムと口は接触したまま)
⑥ お腹を積極的に動かして息を口の天井の硬いところに当てるようなつもりで吐いて(絞る/凹ますような動き)
⑦ 音を鳴らす
ということを試してみてください。
その際、上の音に向かうにつれて、原則としてクレッシェンド気味にしましょう。音量がしぼんでしまうのに無理やり出そうとすると、望んでいるような吹き方の練習にはならないので。
燃費の悪い車だなんていう知り合いには、あまり演奏のフィードバックを求めなくてもいいような気もします(笑)
ではでは、お役に立つ事を願います。
やはりこれも、Congruent(キャシーが言っていた)。 マッチするということなんですね。
そう、そうなんです!