高音練習のルール(金管楽器)

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どこまでも、青天井で高音域は伸びていく♪
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金管楽器を演奏するひとにとって、高音域をもっとラクに、良い音で自由に演奏できるようになり、またまだ出せない高音を出せるようにしていくことはほとんど誰でも欲していることだと思います。





高音に取り組むための練習方法にはいろいろありますが、大切なのは自分にとって楽しくて、成果が感じられる方法をその都度選択することではないかと思います。

そこで、この記事では、高音の練習を楽しくかつ効果的なものにするためのちょっとしたガイドを共有したいと思います。



【高音を練習する際のルール】

ルール、という言葉を作っていますが、これは禁止令とか絶対こうしなきゃいけないという拘束的なものではなく、高音の練習をする際にそれがうまく成立しやすいための発想法のようなものに過ぎません。

ですから、ユーモアを忘れずに、自由な発想で好きなように取り組んでください。


① 素材を選ぶ

まず、高音の練習に使う素材を選びます。

・音階
・アルペジオ
・具体的な曲の1フレーズ

なんでも構いません。

ひとつ選びます。


② 息が十分もつ長さ・テンポにする

その素材が、一息で十分余裕をもって吹ける長さであるかを確認しましょう。

音階だったら、

・上がってから下がるのかそれとも上がるだけにするのか。
・それともオクターブでなく5度とか4度だけにするのか。
・オクターブもしくはそれ以上にするならテンポはどれぐらいの速さだと息がもつか

を検討しましょう。

アルペジオ、曲の1フレーズなどでも同様です。


③ 選んだ素材に音楽的・芸術的な創造性を込める

音階やアルペジオだったら、尊敬する奏者がそれを演奏していたとしたらどんな音や表現になるだろうか、と想像してみましょう。

あるいは、自分が大きなホールにソリストしてステージに立って、たくさんのお客さんがあなたの音階やアルペジオを聴いてくれていると想定します。そうしたら、どんなふうに音階やアルペジオを演奏しようとするでしょう?

曲のワンフレーズだったら、たとえばオーケストラの中の一節だとしたらオーケストラの中で演奏しているイメージを想像したり、客席から自分がオーケストラで演奏している様子を見ているイメージを想像するなどしてみます。そのとき、どんな音や音楽をあなたは想像するでしょう?


④ 上行音型は、クレッシェンドする

音楽やアルペジオを、フレーズのなかで半音でも音が上がるところは、上がっていこうとするにつれしっかりクレッシェンドします。

すると、息をたくさん吐くことになり、息のパワーに基づいた高音の吹き方を身につけていきやすくなるからです。

なお、息を増やすにつれ、少しだけ唇を緩めてあげるようにするとよいでしょう。そのあと高音に上がるときのために唇の力をフレッシュにしておきやすくなり、高音を鳴らしやすくなります。音が上がった直後もちょっとだけ唇を緩め、クレッシェンドをするとよいでしょう。


⑤ ひとつ音階・アルペジオ・フレーズを吹いたら、十分休む

こうして用意し想像・創造をふくらませた素材をいちど演奏します。

演奏し終わったら、数秒は休憩しましょう。
いったん楽器を置くのも Good です。


⑥ 半音上げる

休憩したら、さっきやったことを半音上に移調します。


⑦ どんどん上げる

そうやって、どんどん上へ上へと移調していきます。



⑧ 明らかに力んだり大変になったら、きょうはそこまで

どこかで、もちろん限界が来ます。

ちょっとだけ無理するのは構いません。それは限界を押し広げようとする力ですし、それがあるからこそ、そのあと数日や数週間で音域が広がるのですから。

でも、自分にやたら厳しく続行を課したり、口が痛いのにもっと頑張ったり、明らかに無理をしているのにまだ続けようとするのは禁物です。

楽しく、創造的に。想像を続けていられる範囲が適切でしょう。



ぜひ試してみてください♪


Basil Kritzer



12 thoughts on “高音練習のルール(金管楽器)

  1. ここで質問させていただいて良いのかわからないのですが… アドバイスをいただきたいです。

    よくブログ見させてもらってますo(^▽^)o
    私は、ホルンを始めてもうすぐ1年になる高1です。

    中学の時はパーカッションをやっていて、高校では吹くことになったので 不安でしたが、なんとかなるだろうと 最初は思ってました。
    でも、どんなに日が経ってもなにも変わらなくて なにが悪いのかわからなくて
    楽器を吹くのが本当に辛くなっていきました。やめようと思っても、ホルンは人数が少なくて 悪いなと思ってやめられませんでした。

    それからも頑張っていたのですが、全くで。
    もうすぐ私は先輩になるのに、定期演奏会が迫ってきているのに、もう一年も経つのに、全然上手くなれなくて 、みんなの邪魔してるようにしか思えなくなって、最近の合奏では怖くて吹けなくなったりしました。

    こんな気持ちで続けていても上手くならないし、体は固まるし きっともうだめなんだと思って、定期演奏会が終わったらやめようかなと考えています。

    でも、吹奏楽から離れた自分は想像できなくて それも辛くて 、仲良くしてくれた吹奏楽部の友達やホルン先輩と離れるのも嫌で…。

    どっちやねんって感じで 自分でもよくわからないんです
    どうするべきでしょうか?

    しょうもない質問で申し訳ないのですが
    お返事いただければ嬉しいです。

    • みみさん

      コメントありがとうございます。

      書いてくださったものを読んでいて気がついたのは、

      うまくなりたい理由や、楽器または部活を続けようという理由が全部、「他のひとのため」になっているんですよね….

      音楽ってうまくなりたいなら、楽器とか音とか音楽とかそれ自体に興味が湧いてたまんなかったり、情熱がすごいあったりしないと上達できるとはぼくにはあまり想像できないんです。

      音が好き!
      音楽が気持ちい!

      そういう感覚が、上達を支えてくれているんだと思うんですよね…

      みみさんには、そういう気持ちはないのですか?

  2. バジル先生はじめまして
    いつも動画等を興味深く、拝見させていただいております。

    学生以来、35年のブランクでトロンボーンを再開しました。
    市民吹奏楽団に加入して、
    今年37年ぶりにコンクールにも参加することができました。

    自由曲でハイ♭Bがあったのですが、
    練習ではあたるようになったのですが、
    本番ではあてることができませんでした。

    今年の春まではハイ♭Bもまったくでなかったのですが、
    コンクール後も、高音を練習する中・・・

    先日拝見した女性トランペッターのレッスンで、
    状況が変わりました。

    今まで、やはり口に意識がいっていたのですが、
    動画の様に、おでこの上あたりで響かせる

    実践してみたところ、響くハイ♭Bに変わり
    高音におけるバテも弱くなったように思います。

    意識を変えたことで、
    口への力みも減ったのかとも感じました。

    更に、意識すると良い点はありますでしょうか?

    ご返事いただけますと幸いです。

    • 大久保様

      今回は、体の響きの技術に気づきと進展があって成果があったわけですね。

      どちらかというとフィジカルな面だけでも、楽器演奏を構成している技術には

      ・呼吸の技術
      ・構えの技術
      ・姿勢の技術
      ・アンブシュア、マウス移動とタンギングの技術

      などがあります。
      互いに密接に関わっています。

      それらについても、理解が進み、気づくことがあればそれに応じて進展していくことでしょう。
      いずれも当ブログ内で様々に言及しています。

      Basil

  3. Pingback: 金管楽器の高音上達のための記事集 | バジル・クリッツァーのブログ

  4. 何度かコメントさせていただいております。よく高音の練習をする時って他の人からはリップスラーでオクターブでやっていくといいよ。とか薦められるのですが、高音が出てくる場面を譜面で見ると大概に単音でいきなり高音やスラーで繋がって高音が入る事が多いです。(ユーフォニアムやってますが)練習で当たってても本番で当たらなかったり、それこそ唇の疲労から当たらなかったりで・・・・まぁ理由は色々ですが、結構練習時から高音に対しての身構えがマイナス方向に向いているのだと自分自身でも思う所なのです。逆にあまり高音に過剰に意識を持ってない方がズバリと音が当たっていく事も多くあります。(なるべく吹いていて、当たらなかったらどうしよう?等と考えない方が当たる事が多いですね。)先生が奏るホルンは楽譜に出てくる音域等もユーフォニアムより広い音域を担当する楽器だと思うのですが、やはり高音が出てくる場面等で、どう当てて演奏するか?とか瞬間的に高音の構えや(私はユーフォニアムなのでホルンの構えとかはあまり判らないのですが)意識の持って行き方は上の方の回答でも書いておられますが、
    ・呼吸の技術
    ・構えの技術
    ・姿勢の技術
    ・アンブシュア、マウス移動とタンギングの技術
    この意味で何か一つ欠けたら高音は当たらない物なのでしょうか?

    • Kazさん

      高音は、隣同士の倍音が近いために、行った操作とその音を出すのに必要な操作のちょっとした異なりで、
      別の音が鳴る=外れる確率は高くなりますね。

      Basil

  5. 初めてコメントさせていただきます。
    私は今高校一年生でホルンを吹いています。私は高校入学前、高音が得意という認識は全くなく、highB♭から上は未知の世界だと思っていました。しかし、高校に入って、その高校の夏の大会の自由曲がスミス作曲のルイブルジョアの賛歌による変奏曲でした。highD、highE♭が出てくるので私に吹けるだろうかと思ったのですが、意外に高い音が楽に吹けていました。しかし、10月をすぎた頃からhighCも満足に出せなくて、息を入れているのに抜けていっている感じで、出たとしても、音が開いていて、汚くて、音に芯がない、という状態です。四月の頃からどんどん音域が狭まっていきます…私は低位置タイプで、前歯が2本だけ出ているので多分下になるんだと思うんですけど、なかなか自分の吹き方も安定しなくて、、スラーで吹くと楽に高音に上がれる時もあるんですけど、どうすればいいのか分かりません。でも、最近家で吹いた時はとっても楽に吹けました。気持ちの問題もあるのかな…とは思うのですが、、なにかアドバイスをいただけると嬉しいです。

    • ルンちゃんさん

      アンブシュアモーションはどうなっていますか?
      何のことか分からなければ、下記の記事を参照してご自身のアンブシュアモーションを調べてください。

      ・金管楽器を演奏するひとのための、アンブシュアに関するヒントhttp://basilkritzer.jp/archives/6322.html

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