【下唇の巻き込み・金管楽器】

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【下唇の巻き込み・金管楽器】




トロンボーンを演奏される方からの質問を頂きました。


【質問者】

私は上前歯の二本が大きく、出っ歯気味で、マウスピースを当てたときに、「上唇が出ていて下唇が引っ込んでいる」「上唇と下唇に凹凸が生じている」「下顎を大きく前へ引き出さない限り唇が揃わない」といった状況です。

私のアンブシュアタイプは中高位置タイプで、(自分で確認した限りでは)高音域を吹くにつれてマウスピースとアンブシュアを下へ下へと引き下げています。

このときに私の不揃いな唇では、上唇が下唇を巻き込んでしまい、下唇がほぼ上唇に隠れてしまっているといった問題が生じてしまいます。

これでは下唇がうまく振動せず、かすれた音色になってしまいます。こんな私にも適した奏法があるのでしょうか。

宜しければ教えて頂きたいと存じます。



【バジル】

仰る通り、まずは第一に高音域に昇ってゆくにつれマウスピースの位置が下がることが中高位置タイプである割合がが7割で、のこりは低位置タイプです。
最後どちらなのかを判断するには実際には透明マウスピースで息の方向が上向きか下向きかを見ないとわかりませんが、下向きなら中高位置タイプです。

その他の唇や顎の形状・状況のお話は、ご明察の通り、中高位置タイプである可能性を示唆しています。
そこまで正確に観察されていて、素晴らしいですね。

さて、下唇の巻き込みですが、これは問題ではないとわたしは考えます。
むしろ、とくに中高位置タイプのひとにとっては必要度が高く、積極的にやるとよい印象を持っています。

実際に音を聞いて演奏を見ないと確かなことは言えませんが、「かすれ」が息の音がサーッとかシューッと混ざるような感じのものなら、それは唇を十分に圧縮できていないからではないかとわたしは考えることが多いです。もしそうなら、それは巻き込みのせいではなく、何か別の原因だと思います。

また、仮に巻き込みが悪さをしていたとしても、それは巻き込みをやめようということではなく、巻き込みをしたときにうまくいかなくなる他の状況があるから、と私なら考えます。実際に見ていないので想像に過ぎませんが、例えば顎や口が開き過ぎている、閉じる力を使えていない、などです。

原因究明は文面のやりとりだけではできないので、文面から分かることの想像とこれまでの経験に基づきますと、ひとまず以下のことを読んで取り組んでみていただけないでしょうか?

やってみてのお返事、お待ちしております。


◎アンブシュアのセッティング(アンブシュアを支える力をONにするため)
http://basilkritzer.jp/archives/7477.html

◎バスィングを起こす方法(唇の圧縮エクササイズ)
http://basilkritzer.jp/archives/7460.html




【質問者】

返信ありがとうございます。下唇の巻き込みに問題はないと知り、非常に安心いたしました。

>>「巻き込みをしたときにうまくいかなくなる他の状況がある」

これについて振り返ってみたのですが、私はどうも、下唇を巻き込む奏法に対しての不安感・劣等感などの精神的マイナス要素を抱えていたようで、これが演奏する上で強く作用し、「音のかすれ」などの問題を引き起こしていたようにも思えます。

さらにいえば、私は練習で高音域が上手くいかない度に、それを自身の努力ではなく生まれ持った唇のせいだと言い訳をし、限界をつくり、真摯に音と向き合うことから逃げていたことにも気付きました。

ですが、先生から「下唇の巻き込みは問題ない」と仰っていただいたことで、下唇を巻き込む奏法への意識的な問題は全て解消することができました。心から感謝致します。

精神的な壁がなくなった今、自身の音に真っ直ぐに向き合い、自身の奏法にあったアンブシュア作りに励みたいと思います。先生の丁寧かつ素早い対応に心から感謝致します。ありがとうございました。



【バジル】

なにをやってもダメなんじゃないか、という極端な心配に時間とエネルギーを割く代わりに、

『できることから、具体的にやっていこう』  

ということですね‼

良かったです(*^^*)


Basil Kritzer

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