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最近、学校吹奏楽部にレッスンをしに行って、
「表現をするにはどうしたらいいか?」
「周りと揃える・合わせる(タテ、リズム、音程、音色、ニュアンスetc)にはどうしたらいいか?」
という悩みや課題に応えていくときに必ずやってみていることがあります。
非常に簡単で、楽しく、そしてほんっっっっっとにびっくりするぐらい効果的な実験です。
それは
『みんなでその合わせたいフレーズや曲にまつわるストーリーを考えて、発表しあって、そのストーリーを演奏してみること』
です。
まず、だいたい4〜5グループくらいに分かれてもらい、10分〜15分ほど時間を取って、各グループ内で、そのとき取り組んでいるフレーズや曲について、ひとつのストーリーを作ってもらいます。
そのストーリーに関しては必ず、「誰か(動物でもいいけれど)何かをしている 」視点からのストーリーにしてもらいます。
それが一番、演奏するときに演奏する人の能動性・主体性とダイナミックな体の動きを引き出すからです。
必ず、動きのあるストーリーにしましょう。
演奏者にとっては、受け身になって体の動きが減っていくことほど技術と表現を窮屈にしてしまうことはありません。
次に、1グループづつ、そのストーリーを発表してもらいます。
そのストーリーをみんなで聞きます。
もし、ストーリーに関してもっと突っ込んで知りたくなったら、どうぞそのグループのメンバーに質問してください。
「その山登りをしている季節は?」
「飛び回る鳥たちは、南国系?それともスズメ?」
「そのひとの歩き方は、優雅な感じ?それともズンズン前に進む感じ?」
などなど。
そうやってどんどんストーリーを鮮やかにしていきましょう。
そして、そのストーリーをみんなで演奏します。
バンドのうちの何人か、ちょっと離れたところで聴いてみるのもよいでしょう。
ストーリーをみんなで共有して演奏してみると、演奏がどうなるでしょうか?
ワクワク。
一回演奏したら、次のグループの発表を聞きます。
そしてみんなで演奏します。
全グループのストーリーを演奏したら、
「どのストーリーを、みんなで奏でるストーリーとして採用するか?」
を投票しましょう。
それで一位になったストーリーの細部を、こんどはグループごとに分担して、さらに作りこみます。
こうしてさらに作りこんだストーリーをつなぎあわせて、さらに豊かなひとつのストーリーをみんなで作ります。
最後に、このストーリーをみんなで演奏します。
ここまでやった頃には、合奏は大盛り上がり。
めちゃくちゃ楽しいです。
なんてたって、演奏はうーんと素敵に楽しくなるし、
自分たちの力がどんどん引き出されてきますから!
騙されたと思って、やってみてください。
どんなバンドでも、めちゃくちゃ演奏が輝きます。
Basil Kritzer
P.S.やってみて変わったこと、楽しかったこと、素敵だったこと。あるいは、やる前に心配になったことなどがあれば、ぜひメッセージください♪
basilblog@bodychance.jp
P.P.S.吹奏楽・アンサンブル・オーケストラのレッスン
・演奏会・コンクールを前にバンド・グループの伸びや方向性に行き詰まったとき。
・本番に向けて自分たちがいままでできなかった質と次元の演奏を実現するために。
・バンド・グループの創造性・芸術性を一気に引き出すために。