「変化」をもたらす「手段」

前の記事「変化が上達を生む」で、上達のキーポイントとして「考えている事の変化」に言及しました。

この記事では、ホルンを演奏するときに「考えて」みて、変化とその結果としての上達を誘発するかもしれない「考える事」の例を色々と紹介してみたいと思います。

まずはじめに言っておきたいのは「考える」ということが、「文章で考える」ということだけを意味するのではないということです。「音」「情景」「動き」「質感」、あるいは「何かを感じる」「何かに気付く」そう言った事も「考えている」なのです。

それでは、具体例を見て行きましょう。

これらの具体例を、音を出しながら、そして出す直前、あるいは練習をはじめようと準備しているときからも頭の中で意識的に考えたり、想像したりしてみて下さい。

1.音に関して
・いま練習/演奏している空間いっぱいに音が響き渡る
・ホルン全体が振動する
・頭蓋骨が共鳴する
・とても広いホールいっぱいに音が伝達してゆく
・座っているイスに、音の振動が伝わる
・足を通して、床に音が共鳴する
・胸の中のスペースに音が響く
・体全体を通って音になる。
etc…

2.動きに関して
・頭が繊細に動き、体全体がそれについてくる
・自分の体全体で、楽器を支えている
・全ての関節が自由に動く
・すべての関節のスペースが広がり、身体の中の共鳴スペースが広がる
・手首が自由に動いて、楽器の角度を自由に変えることができる
・マウスピースが唇にやってくる
・頭が脊椎の上でラクに自由に動く
・背中が楽で、広がっている。そのおかげで、力強い。
・出て行く空気が全て音になってゆく
・ため息のように自然にただ身体の外に出て行く空気が、音になる
etc….

3.気付いてみる事
・楽器の重さ(軽さ)
・楽器の温度
・楽器の重心、バランスはどうなっているか
・楽器に息を通してみたときの感じ
・レバーやロータリーなどの動き具合、押し具合、触感
・どの音で楽器のどういった場所が振動しているか
・手で感じる空気の振動
・歯で感じる空気の振動
・胸のあたりで感じる空気の振動
・音によって、振動の感じがどう変化するか
・マウスピースの温度
・マウスピースのリムを唇の色々な場所に触れてみる
・マウスピースに息を通したときの感じ
・お尻とイスの接触感
・足と床の接触感
・身体のどこが、どういう感じで動いているか
・自分は今、何をどういうふうに考えているか
・いまそのとき、どんな感情があるか
etc…

これらはほんの一例です。

他にもいくらでも自由に考え出すことができます。
自分自身のお気に入りのリストを作ってみましょう。

そして、これらを実験的に意図的に「考えて」みましょう。

そのように意図的に「考える事」を決め、意図的に「考える」ことで、必ず何か変化が起こります。
その変化が「上達」を引き起こす新しいパターンを作り出すのです。

楽しんで実験してみましょう。

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