あきらかに、以前より音が出しやすくなった!

音大でホルンを専攻している C さんからご質問を頂きました。

【質問】

私は高音域の練習をよくするのですが(とても苦手なので)、最近High Dくらいから、吹いていると喉が痛く、かゆくなってきます。

音に対して喉が開き過ぎているのかなと思うのですが、いまいち何をどうしたらいいのか分かりません。以前に教えて頂いたアレクサンダー・テクニークの『頭』の意識は毎日かかさずやっていますが、忘れてしまったのか、中々上手くいきません。

もうひとつ。普段鏡の前で練習しているのですが、ハイトーンを吹くときに鏡を見ながら吹けないんです…。どうしても目線がずれて、吹いている間はどこを見てるのか自覚がまるでありません。そして、鏡を見て吹こうとすると、一定の音より上がが出なくなります。これはずっと昔から治したいクセなんですが、誰に話しても理解して貰えず、困っています。

【回答】

ハイトーンのときに、マウスパイプと顔(アンブシュア)の接する「角度」を変えますよね。おそらく、C さんは下を向くというか、顎を引くようにしてハイトーンのためのマウスパイプと顔の角度を作っていると思います。

これ自体は正常ですし、間違っていません。ハイトーンを出すのに必要なことです。

ちなみに、逆の人もいます。
シュテファン・ドールとか。

でもバボラクは、C さんと同じです。

だから、人それぞれです。

さて、その「下の向き方」「顎の引き方」において力を使い過ぎかと思われます。
ひょっとして、首の後ろが痛くなりませんか?

おそらく、首の筋肉を使い過ぎになっていると思います。
首を後ろに引くような感じと言うか。
ストレートネックみたいな感じと言うか。

「上を向けない」のは、顔を下に向ける必要があるからです。

でも、顔をは下を向いたままでも、目を鏡の方に向けることはできるのでは?

鏡を見たいのなら、目で上を覗くような感じで見たら、ハイトーンを吹きながらも見ることはできると思います。

ちょっと脱線しましたが、喉がかゆいのも、おそらく「顔を下に向ける」という「必要」なことをやるときに、首の筋肉を「使いすぎる」からだと考えられます。

ここで、「頭」の意識が使えます。

頭は、C さんのかけている「眼鏡」より上、目より上、耳より上にありますね。
そして、耳たぶの裏の少し置くあたりに、乗っています。

ここから頭を傾けてみましょう。

するとたぶん、頭を「下に引っ張る」ような力をそんなに使わなくてももっとラクに自然に「下を向く」ことができると思います。

そうすれば、C さんがハイトーンを出すために必要な「角度」をいまよりもっと無理なく作れるかもしれません。

もう一点。

ハイトーンは必ずプレスが必要です。
このとき、首を後ろに引くと、プレスが削がれてしまいます。

なので、顔をもっとしたに向けてマウスピースに押しつけたくなるのです。

そこで、頭(顔)は下を向くだけ。
そこに、楽器を(マウスピース)を腕と手を使って「持ってくる」。
そして、腕の力をけっこう使って、けっこうプレスして大丈夫です。

ぜひ、試してみてください。

【Cさんからのその後の便り】

おはようございます。先日教えて頂いた方法を取り入れながら毎日練習しています。

楽器を持つとき、首の力を必要以上に使ってしまう、すなわち後ろに引いてしまうクセは、実践してみて自分で確認することができました。

観察していて、呼吸する際も顔を上に向けるという首の動作があったので、これも必要ない動きかな、と思い「息は首ではなく口から入ってくるもの、肺に入るもの」と意識してみたところ、あまり吸えてる感はないものの、音は出しやすく息が口の中に溜まるクセも激減しました。

ハイトーンですが、やはりまだ音を出すのに必死になりすぎなのか、色々考えながら意識しながらの練習が難しいですが、前より音が出しやすくなっているのは明らかなので、今後も研究してみます。

本来働くべき場所が働いていないと、力みはとれない、と、アレクサンダーの方々には当たり前のことかも知れませんが、なるほど!!と思いました。

ちなみにいつも見る鏡は等身大のサイズなので、小さい鏡で下に置いて練習してみます(^^)

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