バズィング練習のやり方

【バズィング練習のやり方】

1.まず、出したい音を考えましょう。

どの音?
どんな音程?
どれぐらいの大きさ?
どれぐらいの長さ?
どんな響き?

これらを、色々思い描いてみましょう。

出したい音を頭の中で思い描けたら、それはずっと考え続けていてください。

考え続けたまま、つぎのことをやります。

2:唇が開いていれば、閉じる。
ほんとうに軽くで構いません。ただし、1(音を思い描く)を継続していて下さい。

3:そのまま息を吐きます。
1(音を思い描く)と2(軽く唇を閉じる)を継続していて下さい。

これだけです。

【どうなる?】

何が起こりましたか?
音は鳴りましたか?
鳴らしたい様に鳴りましたか?

どんな感じがしますか?

どういう動きがありましたか?
頭は?首は?胴体は?足は?手は?舌は?胸は?

どれぐらいの力を使いましたか?

聴覚、視覚、触覚、動きの内感覚(筋感覚)のすべてから何らかの情報を得られます。

それでは、もう一度手順1に戻って、音について考えましょう。
そして手順2と3をやりましょう。
手順1をずっと継続することを忘れない様に。

二度目はどうなりましたか?

鳴らしたいように鳴らせましたか?
音の質に変化はありましたか?
動きに違いはありましたか?
もっとラクでしたか?

やる度に、新しい情報が得られます。
その情報を、脳が計算してくれます。
そして、「やりたいこと=出したい音」の実現のために必要な、体の動きの組織への指令を考えだしてくれます。

動きを直接コントロールしようとしなくても大丈夫です。
常に「出したい音」を考え続けてください。

【練習を中身の豊かなものにする】

これがバズィング練習です。
実は実際に楽器を使った練習と変わりません。

だけど、楽器演奏の心理制約も、倍音などの楽器構造に由来する物理的制限もありませんから、実験と観察に使いやすいと思います。

言うまでもなく、マウスピースも楽器もありませんから、条件が全く違います。
実験であって実践ではありません。

従って、「バズィングをやれば楽器がウマくなる」のではありません。
楽しく興味深く楽器を練習するための一つの方法だと思います。

Basil Kritzer

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バズィング練習のやり方」への5件のフィードバック

  1. ピンバック: バズィング –バズィング練習の背景・考え方- | バジル・クリッツァーのブログ

  2. ホルンを吹いている者なのですが、マウスピースを使わずに唇だけでバズィング するときに、下唇を巻き込まないようにする努力は必要ですか?

    • 詳しくはこちら「フリーバジング」をご覧下さい。
      https://basilkritzer.jp/archives/6671.html

      このバジングのエクササイズは100%「筋トレ」目的です。

      この目的においては、

      ・下唇も振動している
      ・上唇と下唇があまり触れ合わず隙間がある

      ことが確保されているなら、巻き込みは問題ないだろうと思います。

      • 返信遅れてすみません。フリーバジングの記事を読んでみたのですが、横に幅の広いバズィングっていうのは高温にいくにつれてっていうのも含みますか?自分の場合フリーバズィングをする場合には低温を出すときに唇を前に突き出すような感じにしています。そこから高温に上がるときに横に広がるように意識するということなんでしょうか?

        • コロンさん

          前に突き出すと筋トレ効果が薄いので、突き出そうとしないような音程以上で取り組むとよいと思います。

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