楽器が自分の方へやってくる

マウスピースやリードを、自分の口元へ持ってくるときの様子を観察してみましょう。

手元にある楽器が、どのような経路を通って自分の方へやってくるでしょうか?

自分の前、横、上下、空間のあらゆる方向に楽器が通って行けるスペースがありますね。
楽器の、自分への持って来るそのやり方には、無限の選択肢があるのがわかりますか?

・その中から、どんな動きを普段使っているでしょうか?
・腕は、手首は、肘は、肩は、背中は、脚は、どんな動きがあるでしょうか?
・どんな感覚がしますか?

楽しんで、観察してみましょう。

その際、意外と重要なのが、頭と首、胴体の動きなのです

腕は骨格的には胴体に対して独立的な存在です。胸骨とだけつながっています。
そのおかげで、腕をたくさん色んな方向に動かしても、頭ー首ー胴体の関係はそれほど影響を受けずに自由なままで在りやすいのです。

ですので、腕を存分に使えば、(言い換えれば、肩甲骨が存分に動き、肩関節つまり肩甲骨と鎖骨と上腕の出会うところ・鎖骨と胸骨の関節、肘、手首、など腕の動く箇所)、すっと上の方へ口元へ、胴体が自由なまま楽器がやってきてくれるはずなんです。

ですが、よく起きることは、楽器がほんとうに腕の自由な動きによって自分の方へやって来るまえに、自分を楽器の方へ近づけてしまうのです。
頭が下の方へ行き、胸や腰・背中を縮めて、自分の長さを短くする事で楽器と自分の距離を埋めるのです。

これは、胴体を縮める動きですから、楽器の重さを支えたり楽器を動かしたりする能力に制限をかけるだけでなく、呼吸の動きも抑えられてしまいます。

そこで、是非実験してみましょう。

「楽器が自分の方へやってくる」と考え、腕を使って、自分は自由なまま楽器を動かし始めましょう。

ゆっくりと動かして、どんな動きを使っているか、観てみましょう。頭はどちらへ動くかな?胸や背中は、どんな動きを伴っているかな?

そうして音を出してみると、どうなりますか?試してみましょう。

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楽器が自分の方へやってくる」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 頭と脊椎 | バジル・クリッツァーのブログ

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