胸も腰もお腹もお尻も背中も骨盤も呼吸している

今週は久しぶりに校長ジェレミーさんによるアレクサンダーテクニーク教師養成クラス@大阪。

木曜日のクラス中、ホルン演奏をみてもらいました。そこで得た新しい考え方/奏法プランは、「肋骨より下、骨盤もまるごと呼吸ひいては演奏全体の一部である」ということ。

気がつかせてもらえた癖は、股関節をロックしていたこと。以前からこのクセの存在と予防はけっこう意識はしていたけれど、股関節を緩めるつもりで結局は足首から人工的に動きを作って、「股関節を緩める」つもりになっていただけでした。

意図していたことは、股関節が解放され(本来設計されているような状態に戻るということ)たときに経験する、胴体の前方向の動きだったのですが、しかしこの前方向の動きは、「胴体が後ろに引っ張られる」ことが「無くなった」結果として経験するものであり、能動的に「前に動く」のではない

これ、とても古典的アレクサンダーテクニーク的経験です。前に動くという結果に走って「前へ動かす」という(しかも別の関節で)全く異なることをやっていた。

そもそも後ろに引っ張られていたのは、身体面では骨盤を前に押して股関節を固めていたから。思考においては呼吸の動きを肋骨より上でのみ部分的に考えていたから。

胸骨が持ち上がったり、胸郭が拡がるという呼吸の動きは、自然なものです。しかし、それは高さにおいては胸椎以高の動きで、もちろん腰椎以下の動きも呼吸の一部です。この腰椎以下の動きが、先述した心身両面の状態との関係で阻害されていました。

胸郭以下の動きが阻害されてる状態で、胸郭がフリーに動くと、拡大し持ち上がった胸郭(息を吸うとき)が、それより下にサポートされないので、胴体が後ろに倒れていたんです。

「骨盤を前に押し出し股関節を固くする」という癖が、サポートを阻害して後ろに傾くという状態を生んでいるとも言えるし、「呼吸についても意識的/無意識的考え方が、胸郭以下の骨盤含む全体を含んでいなかった(上ばかりに意識が集中していた)から、そこに動きが起こらず骨盤が前に押し出された」とも言えます。

どういう見方にせよ、全てひとつながり。ここで重要なのは、直接に身体の動きは変えられず(筋肉で変えるなんてできない)でなく、変えることができるのはそもそもの動きを形成している「考え方」であるということ。考え方を変えてみるのは、実に簡単。だって、「呼吸は胴体全体、骨盤も含む動きなんだ」と考えることは簡単でしょ。

アレクサンダーテクニークの基本中の基本がよく分かったレッスンでしたね。

①「しない」「やめた」からこそ起きる、自然な本来の動き。

②それを「する」ことはできない。形は同じでも動きは全く別。
③動きを変える手段は、「考え方/意識」である。

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