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【Q8:楽器のかまえかた】
楽器のかまえ方について、とても大事なことは二つあります。
【A】楽器をかまえるとは・・・
・金管=マウスピースを唇にあてる
・リード楽器=リードを口の中に入れる
・フルート=マウスプレートを唇にあてる
ということである、ということです。
なんだか当たり前のことを言っているようにも思えますが、楽器で音を出して音楽をするのに《ぜったい必要なこと》が、上記の状態をつくることです。
ですから、マウスピースやマウスプレートを唇に当てる・リードを口の中に入れるということが、あなた自身にとってやりやすいようにするのが大切です。
いままで、見た目とか、楽器を持ち上げることとか、角度とかを気にしていたかもしれません。
いちど、それよりもとにかく
《マウスピース・マウスプレートを唇にあてる、リードを口に入れる》
ということだけを単純に考えて、かまえて音を出してみてください。
①楽器を手にして、
②マウスピース、マウスプレート、リードをじーっと見ながら
③「これを唇に当てよう(口に入れよう)」とずーっとこころの中で念じながら
④マウスピース・マウスプレートは唇に持ってきて、リードは口の中に持ってきます。
⑤そのまま、音を出します。
どんな音になりますか?
どんな吹きごこちになりますか?
【B】見た目より、吹きやすさと音
楽器演奏は、でてくる音の美しさが、見た目の美しさの100倍大切です。
ですから、かまえ方は
◎あなたにとって構えやすい、痛かったり苦しかったりしない
◎音が出しやすく、美しい
構え方が正しいかまえ方です。
ひとそれぞれの顔や唇のかたちによって、マウスピース・マウスプレート・リードの当たる場所や角度は、すごくちがいがあります。
ひとそれぞれのからだの大きさや手足の長さ、使っている楽器の形によって、かまえ方の見た目もちがいがあります。
YouTubeなどですぐれた演奏家の映像をたくさん観ることができますが、みんなかまえ方や見た目はちがいます。
吹奏楽部などでは、残念ながらそういった当然あるはずの「個人差」への理解がなくて、見た目を揃えさせようとしたり、吹きにくくなったり体が痛くなったりするのに無理やりかまえ方を変えさせようとしてくる先輩や先生がいることがあるのが現実です。
言うとおりにしないのは、とても大変なことですが、できるだけあなたにとって吹きやすく、良い音がでるかまえ方を選んでください。
Basil Kritzer