目的に至る手段 

ホルン演奏の具体的な事から、「目的に至る手段」を考えてみましょう。


まず、フォルテの演奏を例として見て行きましょう。



フォルテに必要なことー音量ですね。
では音量は、何によって大きくなりますか?

空気の量です。

フォルテに必要なことは、もっと息を吐く事。

ということは、フォルテを吹くからといって全身の筋肉を頑張らせる必要ないですよね。

腕や肩で頑張る必要もありません。「息を吐く為の筋肉」が仕事をすれば良いのです。


「息を吐く為の筋肉」には色々あります。

まず重要なのは、吸うときに使われた横隔膜が緩む事。これを認識すれば、「フォルテ」のときに実は緩んでいる部分もあるんだ、という新しい見方が出来ます。

その他に、肋骨の内側の筋肉や腹壁の筋肉が働き、胸郭がまとまって小さくなっていくとともに空気が出ていきます。




よく意識して下さい。「大きい音を望むなら、息を吐けば良い」

こうやってはっきり考えてきたでしょうか?習慣的に、「大きい音」=「力む」と考えていませんか?





次に音を高くすること。

音を高くするには何が必要ですか?
音が高いということは、振動数が多いといくことです。

では、振動はどこで起こっていますか?

唇で起こっていまよね。

音を高くしているのは、唇なのです。

上唇と下唇がそれまでよりお互いに近づく事で、振動数が多くなります。


少し近づけるのに、唇の力なんてそんなに必要じゃないですよね。
ほんの少し口を閉じるようなつもりで、簡単に距離が変わります。

音を高くするときに、指や腕が「何かやろうと」していませんか?音を変えているのは唇です。指はレバーを動かしているだけです。腕は楽器を支えたり動かしたりているだけです。音は出せません。


音の高さの変化はもっぱら、唇の働きによります。そのことをはっきり考えていますか?

「音が高い」=「肩や腕の力み」というような習慣的な反応はありませんか?

「音の高さの変化」=「唇の動き」とはっきり考えながら吹いてみましょう。


すると、実はほんの少しのラクな唇の動きで音が変えられるのが感じられるでしょう。

そして、ほんの少しな動きでもとても繊細で敏感に感じ取ることができるのが分かってくるでしょう。
これにより、音の響きは良くなり、楽に吹け、そして正確性も向上すると思います。




このようにして、「目的」を明確にし、そしてそれに「何が必要か、その手段」を考えてみて下さい。
ちょっとしたことで、「やること」が明確になり、演奏の効率性と質、そして楽しさやラクさが向上してくると思います。


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目的に至る手段 ” への11件のコメント

  1. とても役立つので、このシリーズ、楽しく読ませていただいております(^^)

    今日は質問です。
    「音の高さの変化」=「唇の動き」
    という見方は正しいと思います。

    僕の場合、昔から、
    高い音を出すときは息のスピードを上げる
    といった認識で取り組んでいます。
    これは間違いでしょうか?

    また、息のスピードを上げるためには、身体の何を意識するのが正しいのでしょうか?

  2. massyさん、このシリーズは同じテーマをローテーションで繰り返し書いて行くことになるかもしれません。



    息のスピードは、感覚としてはもちろん分かりやすいですが、実はスピードは量に他なりません。だって、スピードというのはつまり1秒あたりに通り抜ける量が多い、という事でしょう?

    つまり、ある量を短い時間に集中して出すとスピードが訳です。

    ということは、息のスピードが速いということは息を吐き出すメカニズムの作用がより強いということになりますね。

    考慮すると良い点は、「音」の事を先に考えるか、「スピード」のことを先に考えるかというところでしょうか。

    音に対して必要な、吐く息のメカニズムの作用はどのようなものなのか、という順番で見ると良いんじゃないでしょうか。

    「スピード」をつけて「高音を出す」と考えるよりかは、「必要なこと」が正確に見つけだしやすいですし、修正も随時して行きやすいように思えます。

    どちらにせよ、高音のときに実際に息のスピードは高まります。
    では、それをやってくれてるのは身体のどこだろう。と考えていくと良い気がします。

    もちろん、呼吸に関する諸構造と筋肉ですね。



  3. 高音で息のスピードや圧力が増のは、事実そうなんですが、
    どちらかというとそれは「高音を吹こう」とすることの結果であると思うんですよね。

    もちろん、厳密には唇だってフィンガリングだってそうですが (^_^;;

    ただ、息のコントロールのメカニズムはかなり全身にわたり、中で起こってることなので、僕自身がもうちょっと圧力やスピードを高めるメカニズムを分かりやすい形で理解してからでないと、うまく書けません(汗)

    ですので、そこはまた今後いつか書く事になります。

    「歌う事」という専門書が大変参考になりおススメです!


  4. 突然の書き込み(しかも本題に関係のない)、大変失礼いたします。

    東京ウィンナホルン協会と申します。
    今週末に演奏会を行いますので、ご案内させていただきます。
    ご興味あります方はぜひともお越しいただきますよう、お願い申し上げます。

    東京ウィンナホルン協会 第6回演奏会
    2010年4月17日(土) 開演19:15(開場18:45)
    三鷹市芸術文化センター 風のホール
    http://mitaka.jpn.org/geibun/wind.shtml
    ◆入場無料◆

    < <曲目>>
    ヴォタヴァ/祝典ファンファーレ
    メンデルスゾーン(中根編曲)/夜想曲(「真夏の夜の夢」から)
    シューベルト(中根編曲)/森の夜の歌
    ベートーヴェン(中根編曲)/交響曲第8番 第1楽章
    R.シュトラウス(中根編曲)/ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ
    ヴンデラー/射撃手の恋人、ウィーンの踊り、ポルカ-セレナーデ
    ワーグナー(中根編曲)/「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲

    < <演奏メンバー>>
    秋元淳志、阿曽直樹、市川 浩、植田 護、臼井賢司、加藤 仁、佐々木直哉
    田中秀穂、中根慎介、中根史佳、松井伸一、宮本信幸、森川文之、吉田 徹

    http://www.wienerhorn.jp/
    info@wienerhorn.jp

  5. そうでしたか。
    ありがとうございます。

    盛りだくさんの演奏会、成功を祈ります。

    ぼくもウィーンナー好きです (^_^)/

  6. 答えを先に聞こうと、ずるしました(笑)
    自分の身体で観察してみます!

    その専門書、気になります。

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