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吹奏楽部でのレッスン。最低音域を、見事に鳴らすことができる高校生チューバ吹き。….ただ、ノッてくると、フォルテのときにコントロールできないレベルで鳴らそうとしすぎてしまう。
分かる。
自分も高校生のときそうだった。
いつの間に、どうやってその問題を解決していたのだろう?
たぶん、音色や音量という馴染みの指標に加えて、「響の量」という指標を見つけ、意識するようになった頃からだとは思う。
何はともあれ、高校生にはこんな話をした。
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バジル
『野球を観に行って、レフトの選手が、ライトに飛んだフライを全力でダッシュして見事キャッチしたとしたら。ライトの人は簡単にキャッチできたんだよ。どう思う?』
高校生
「…..ライトに任せれば、と思います」
バジル
『オーバーブローしているときは、もしかしたらそのレフトの選手みたいになっているかもね。チューバの役割を越えて、バンド全体の音を鳴らそうとしているのかも』
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再度、高校生がそのフレーズにチャレンジすると、とても落ち着いてコントロールして演奏ができた。
素晴らしかった。
Basil Kritzer