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ある日のレッスンでの興味深い場面の話。
しばらくレッスンに通って下さっていて、一年くらいの期間でアンブシュアの揺れが殆どなくなり、演奏できる音域は上にも下にも広がって、大幅に上達されているのですが、
『マウスピースが口にうまくくっつかない』
状況がまだ続いている長年ホルンを吹いている方。
この状況が原因で
・息漏れ
・低音のコントロール困難
・音が薄くなる
ことが引き起こされているので解決を模索していました。
よくよく観察しつつアレコレ質問している内に、どうも「口から外に勢いよく吐き出した息で楽器に振動を起こす」ようなイメージを持っていたらしい。
実際には唇に当たる息が唇を振動させるので、現実とズレがあります。
また、このイメージにおいては、口と楽器が離れている・距離や隙間があるよう状態を意味する面があります。
これが、
『楽器を体から引き離すような力のかけ方』
をしている理由のようでした。うまくマウスビースが口にくっつかないのも納得です。引き離してるんだから。
あとは、新しいイメージの形成と活用。それによるイメージの置き換えと更新。
振動するのは唇で、息がそこに当たるからですよね、体外に出た息で楽器を鳴らしてるわけじゃないですよね、というお話をしたうえで
①マウスピースのリムをを見る
②見続けながらマウスピースを口に運び
③マウスピースのリムで唇やその回りをちょんちょんと触って刺激を送り
④これをくっつけるんだ、と思いながら
⑤音を出す
すると、音がよく響き、薄さがなくなり、マウスピースとアンブシュアがピタッと安定しました。
後日、すごい良い手ごたえがあるとメールもきました。
よかったよかった(*^^*)
Basil Kritzer