わたしのアレクサンダーテクニークの流派性(ちょっと専門的)

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アレクサンダーテクニークの世界には流派といいますか、異なる価値観とレッスンモデルに基づいたアレクサンダーテクニークの理解・活用の仕方がいくつかあります。

歴史的にそれぞれに発展していったいくつかの流派のなかで教師の数というところで主に三つの流派があると言えるかと思います。

そのうちのひとつの流れに、わたしが指導者になるための勉強をし、そしていま所属してレッスン活動をしている『BodyChance 』も位置付けられるのですが、この流派は三つの流派では世界的には相対的に少数派です。

この相対的少数派といえる流派の流れにあるBodyChance では、

『アレクサンダープラン』

『アクティビティプラン』

と便宜上区別する概念を用いてレッスンします。

『アレクサンダープラン』は、

歩く、
歌う、
楽器を演奏する、

など任意の活動をするにあたって、自分全体をどう使っているか、中でも頭と胴体という『軸』をどう使っているかに相当します。

対して『アクティビティプラン』

「歩く」なら
・どんな道を
・どんなスピードや靴や状況で
・どんな風に脚・足・腕などを使って行うか

「楽器を演奏する」なら
・どんな曲・フレーズを
・どんな楽器や体格や状況下で
・腕、脚、息、唇などをどう使って行うか

『アレクサンダープラン』と『アクティビティプラン』は便宜上の区別なので、実際には相互に影響します。

主に頭と胴体という『軸』をどう使っているかは、ふだんあまり考えることもないですが、歩くことであれ演奏することであれその行動のやりやすさや結果に大きく影響することがあります。

それゆえ、歩くことや楽器を演奏することの詳細を分析したり直接的に変えようとしなくても、『アレクサンダープラン』の学習だけで大きく変化することがよくあります。

一方で、どれだけ軸の使い方がよくても、『アクティビティプラン』の問題で結果が良くならなかったり、改善が限定的なこともあります。

自分の解剖学的条件に合わないアンブシュア操作を行っていたり、お腹に息を入れようとするなど現実的に不可能なことをやろうとしていたときなどです。

また、そういった誤った、あるいは無理のある『アクティビティプラン』の影響で軸の使い方に無理が生じると捉えるコトのできるケースも頻繁にあります。

それゆえ、軸の使い方を改善するために越そ、直接的に『アクティビティプラン』を見直す必要がある場合もあります。

このように、わたしが学んできて、実践しレッスンで共有しているアレクサンダーテクニークは、

『アレクサンダープラン』

『アクティビティプラン』

から成り立ちます。

そのため、

ときには頭の動きや軸の使い方といった聞き慣れないことについてお話ししていることもあれば、

呼吸やアンブシュアなどみなさんの関心事にド直球なことに言及することもあるわけです。

そして、『アクティビティプラン』のところでその任意の活動の詳細に関する専門的経験や理解が役立つ故に、BodyChanceでは

『歌専門のアレクサンダーテクニーク教師』

『ダンサーとしての活動経験を持ちダンスに特化したアレクサンダーテクニーク教師』

などを育てていっているわけです。

一方、

『アレクサンダープラン』と『アクティビティプラン』を観察し分析するスキル

というアレクサンダー教師養成トレーニングで取り組むことは広く応用できるため、

教師自身に全く経験や理解のない活動に関して役立つレッスンをすることができる場合がたくさんあるのが楽しいところです。

こういった流派とBodyChanceの教え方・考え方については、

2017年度音楽専門アレクサンダーテクニーク教師養成コースver1

をダウンロード(無料です)して読んでいただけるので、よければぜひどうぞ。

Basil Kritzer

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