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音大1年生のトロンボーン吹きから、高音演奏の悩みに関する相談をブログのコメント欄で頂きました。
ちょっとした着眼点と練習の工夫が大きなブレイクスルーにつながったようです。
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高音の悩みと、アンブシュアの使い方へのアドバイス
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【質問者】
高音が手応えがないことについて質問です。
私は下の音から上がるにつれて下唇を出すような形で吹いていることに気が付きました。
チューニングB♭から音階で上がっていくとハイA、B♭のときには下唇の粘膜のところで口の空間はほぼ0の状態でしかも力一杯で吹いている感じです。とても苦しい割に細い音です。
口の中の空間が0ということは息が流れていないのだと思いアパチュアを中低音の時くらいに保とうとすると息の圧力が散漫してしまいます。
唯一まともに出る時は両唇を内側に巻き込んでアパチュアを小さく絞ったときです。
でも音階で上がってくるとドンドン開いていってしまいますし、巻いた状態で吹くと力を思っているより使っているようで少し吹くともう巻けないほどバテてしまいます。
先生には息をたくさん流して吹くようにしなさい、そのためには唇を柔らかくして吹きなさい、と言われたので中低音を吹く時の力んでいない唇からゆっくりグリッサンドを入れて半音ずつ上がっていく練習をしても高音域に来るともう力んでしまっている状態のようです。
中低音を吹く時の口の中はアやオのシラブルで高音域を吹く時は口の中が締まりすぎてシラブルが無くなっているようです。
【バジル】
>>両唇を内側に巻き込んでアパチュアを小さく絞ったとき
①この状態 ↑ で発音して、
②リップスラーでアルペジで1オクターブ下降し、
③息を吸ったら
④次はさっきより半音上を『両唇を内側に巻き込んでアパチュアを小さく絞った』状態で発音して
⑤また同じようにリップスラーでアルペジオで下降し、
以下、息を吸ったらまた半音上から….
というような練習にしてみるとどうなるでしょうか。
もしこの練習がいい感じににつながるなら、他のパターンの練習量をぐっと減らし、このパターンの練習を5やったら1だけちがうのを混ぜて、くらいの割合でしばらく続けてみるとよいかもしれません。
でもほんとは、レッスン来ていただかないと、ちゃんとしたアドバイスはできませんので、近いうちに来てくださいね♪
【質問者】
ハイB♭を1番出しやすかった両唇を巻いてアパチュアを絞った口でチューニングのB♭からなるべくその口を保つように、後はとにかく息をしっかり吸って吐こう!と思ってアドバイスして頂いた練習をやってみました。
すると…自分でもビックリするぐらい力が抜けているのにほぼストレス0で高音域が出せました!!
調子が良いときにしか出せなかったハイD♭も出すことができて本当に驚きました。
その後すぐにコンペティション用のバラードを吹いてみたのですが、今までやってきた吹き方はなんだったんだ?と思えました。
私がこう歌って吹きたい、と思えば音がそれについてきてくれるという感じで、とにかく高音域に集中を注がなくても吹くことができてとても嬉しかったです!
今までは中低音域に合わせたアンブシュアから無理やり高音域に合わせるために力を入れてとにかく唇を固くさせないと、と吹いていましたが、
バジル先生の練習方法はハイB♭が出しやすい唇からいかにして中低音域までなめらかにシフトするかという吹き方なので、私の出来ないところにうまい具合に噛み合ったのではないかと思います。
【バジル】
役立ってよかったです。