ホルンとトロンボーン三昧の夏

この夏は、ホルンの合宿とトロンボーンの合宿それぞれふたつずつに講師として参加しました。

まずは、武蔵野音楽大学トロンボーン会の合宿@軽井沢。

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この合宿のある場面では、本番の舞台で経験する緊張・震え・不安を一体どうするのかという相談に対して、実際にそれに悩んでいる学生の青木大河くんとマスタークラス形式でレッスンをしました。

そのときのレッスンは、青木くんの当たって砕ける思い切った姿勢に触発されて、いままでやったことのないアプローチでこの問題に取り組みました。

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結果は素晴らしいものになりました……が!いったいどんなアプローチを取ったのか忘れてしまった….!

レッスン中は、その場のその瞬間の流れと、目の前の生徒さんの実際にやっていることにコミットして教えているので、ブログを書くときには思いつかないようなアイデアが出てくるのですが、なにぶんそのとき集中しているので後で忘れてしまうことがしばしばなのです(笑)

まあきっと聴講していた学生さんたちや青木くんの心の中には残っているはずですから、よしとしましょう。

オーガナイズくださった3年生の山本知美さん、そしてわたしが中学生の頃からお名前をもちろん知っていていつも憧憬の念んでその存在を見ていた井上順平さんに感謝申し上げます。

その翌日には武蔵野音楽大学ホルン会の合宿@北志賀高原へ。

2013年に「つのぶえ集団」の合宿にお呼びいただいて以来ご縁のある丸山勉先生にお声掛け頂いて、そのときと同じ会場での合宿に伺いました。

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この合宿でもマスタークラス形式で何人もの学生さんとレッスンをしました。相談してもらう中身が、かなり具体的で細かいホルン演奏上の課題についてが多く、これは腕のみせどころ!!(笑)

どんなレッスンをやるときでも、悩み・要望を聞いた時点や最初に演奏を見せてもらった時点では、解決策はまだ見えていないことが多く、いろいろ質問して、いましていることを客観的にフィードバックして、どんな意図があって(もしくは無くて)それをやっているかを尋ねて、その答えを手掛かりにして….というふうに謎解きのようにして進めていきます。

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このときのレッスンでも何人か、解決や前進への過程で出てきたアイデアや方法が、それを試したときにポンっと出てきた一言や気づきにより意味がつながり、もっとシンプルで簡単だ解決策へと最後の最後の瞬間に変身するという場面がありました。

複雑な方法論や練習法ではなく、そのひとにとって分かりやすくしっくりくる「意味」のあるシンプルなワンポイントに収斂されてくると、これこそアレクサンダー・テクニークの醍醐味だなと感じます。

この合宿にはN響の石山直城先生も参加されており、丸山先生とご一緒にわたしの講座をじーっとご覧になっておられて….緊張しました(笑)でも、初めてお会いできて、すこしお話しできて光栄でした!

8月に入り、次に伺ったのは、大阪音大講師の山下浩生先生主催のトロンボーン合宿@滋賀県マキノ高原。

3年連続でお呼び頂いていて、すっかり慣れて居心地がよくなっています(^^)

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今回は、BodyChanceの同僚の山口裕介先生(ドラム奏者・アレクサンダー・テクニーク教師)と二人体制で1日中レッスンをしました。

合宿の参加者たちは、バジルにも山口裕介先生にも時間の許す限り好きなだけレッスンを受けられるという形です。これには、講師陣も参加者も充実しました!

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また、期間中、BodyChanceで勉強中のアレクサンダーテクニーク教師のたまごで大阪音大トロンボーン科出身の森岡尚之くんが、「ボディシンキングコーチ」の資格を取得。

バジル、山口のレッスンの裏番組的にレッスンをさっそく担当してもらい、もうどっぷりアレクサンダーな合宿になっていました。

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山下先生の主催される合宿の特筆すべき点は、あらゆる年齢層・立場の参加者がみんなとても溶け込んで居心地良さそうにしていること。

高校生たちも物怖じせずに大学生の先輩や講師たちと打ち解けていました。

こういう場を作れる先生だから、弟子が集まるし育つんだろうなあ。

そしてお盆は日高川ホルンキャンプ@和歌山県に全日程参加!

わたしは2010年、2014年にも参加しています。2010年は、まだボディシンキングコーチの資格を取るかとらないかぐらいのころ。アレクサンダー教師にはまだまだなっていませんでした。初めて本格的に、音楽家を対象にした講座をする機会を与えてくれたのもこのキャンプでした。

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講師陣は

・向井和久先生(日本センチュリー交響楽団)
・川島裕先生(元大阪シンフォニカー)
・鈴木啓哉先生(元ダヌビア交響楽団)
・伊藤数仁先生(大阪市音楽団)
・水無瀬一成先生(京都市交響楽団)
・蒲生絢子先生(大阪フィルハーモニー管弦楽団)

と多彩。

3泊4日、もうどっぷりホルンでした。

わたしが京都育ちでして、ドイツの大学を卒業してから2年弱、関西でフリーランスでホルンの演奏活動をしていました。そのときに出会い、御世話になった方々なのもあって、なんだかいつもホッとした気持ちで参加しています。

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京都市交響楽団の水無瀬さんは、実は同じ中学高校の先輩で、吹奏楽部でも一緒でした。

いま振り返ると、わたしが音大に行きたいという気持ちになったこと、そう決意したことは水無瀬さんの存在なくしてはなかったことでしょう。

それぐらいいつも憧れ、尊敬する先輩です。

この合宿では毎回、コンサートを開いているのですが、そこでも大活躍。難しいソロを何箇所もバッチリ演奏されて、向井先生と二人で「上手い!悔しい!」と感動していました(笑)

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コンサートのホルン大合奏にはわたしも参加しました。

ホルンだけでジョン・ウィリアムズの映画音楽メドレー、そしてドボルザークの交響曲第9番「新世界より」第4楽章を演奏しました。

これがなかなかキツイ譜面だったのですが、それに取り組んだおかげか、それとも期間中たくさんホルンを見て聴いて脳みそが何かを学んだからか、あるいは両方なのか、合宿から帰ってきたらアンブシュアがパワーアップしていました。

教える立場で参加しましたが、この合宿のおかげで奏者としても間違いなく成長できました。ホルン大好きです。

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ホルンの演奏をもっと上達させたい。演奏してゆくなかでの悩みや苦しみを乗り越えたい。

合宿の参加者たちにとって、アレクサンダー・テクニークの意味や価値はそこにあります。

それに4日間、応え続けることに集中できる環境でした。そのおかげで、まだ言葉にはできないけれど、アレクサンダー・テクニーク教師である自分、ホルン奏者である自分、音楽家である自分、そして仲間や友人や生徒や恩師がいる自分というそれぞれの自分の側面がなんというか統合されていく感覚がありました。

感動と感謝を感じています。来年も、絶対いきます!

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