身体の本音にしたがう奏法

 

いまから述べることは、本質的には歌でも楽器でも、音楽をするひとならば年齢、段階、プロアマのステータスに関係なく通じることだと思います。

 

一方で、目の前の演奏の結果の質にこだわらなければならない状況があるかもしれない職業演奏家や、入試・コンクールなどを控えたひとにとってどこまで現実的かはわかりません。

 

しかし、それ以外のひとにとってはきっと役立つと思いますので、ぜひ試してもらえたら、と思います。

 

 

 

【無理していませんか?】

 

いろいろな観点や経験から、

 

より良い演奏のやり方

 

と考えられるものがあるのは確かです。

 

 

  • 姿勢は崩れているより伸びている方が良い
  • 背もたれにはもたれるよりもたれない方が良い
  • 座奏より立奏の方が良い
  • (ホルンの場合)ベルを膝に置くより両腕で支えていた方が良い

 

 

といったことですね。歌にも、弦楽器にも、ピアノにもそれぞれあることでしょう。

 

でも、それをするのが大変だったり、しんどかったり、難しかったりすることってありませんか?

 

そういうとき、それでもわたしたちは頭で思っている「良い奏法」を優先しがちです。

 

つまり…. 良い奏法のために若干の無理をしてしまうのです。

 

そして、その若干の無理は、身体にも心にも緊張をもたらし、実のところ演奏の妨げになっていることがあります。

 

 

 

【身体の声を聴く】

 

そういうときにぜひやってみてほしいのが、

 

やってはいけない「悪い」はずのことをやってみる

 

ということです。

 

 

もし、姿勢を伸ばすのがしんどかったら…

 

あえて姿勢を崩して歌ったり吹いたり弾いたりしてみてください。

 

 

もし、背もたれを使わずに座るのが難しいなら、

 

あえて背もたれに身体をあずけきって奏でてみてください。

 

 

もし、立奏するには疲れているなら、

 

心配せずに座奏で練習してみてください。

 

 

もし、楽器が重く感じて大変なら、

 

罪悪感に捉われずに、ベルを膝において吹いてみてください。

 

 

そうやって、

 

身体と心の本音に耳をそばだてながら、その声に従って音を奏でる

 

という作業を落ち着いてゆっくり続けてください。

 

そうすると、

 

  • 悪いはずの奏法なのに、うまく演奏できてしまうかもしれません。
  • ふとしたときに、無理せず良い奏法に移行できるかもしれません。
  • 身体と心がとても楽になって、充実するかもしれません。

 

 

 

【思い込み、捉われ、既成概念から自由になる】

 

思うに、この作業というか歩み方は、わたしたちが知らず知らずのうちに身につけている、自分のパフォーマンスを邪魔するような考え方・価値観・ルールを発見するゲームのようなものだと思います。

 

そして、そのルールを外してゲームをプレーしたときに、その結果や体験から、新しい考え方、やり方、能力を見つけて高めていくということなのだと思います。

 

この発想は、自分自身を教えるときも、生徒さんを教えるときも、そして生徒さん生徒さん自身を教えるためにもとても役立ち大切なものだと思います。

 

ぜひいろいろ実験してみてください。

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