先日、あるアマチュアホルン奏者のAさんからこんな質問を受けました。
メルマガ読者からの質問:
「先日バジルさんのアレクサンダーテクニークを初めて受講して、アレクサンダーテクニークの威力(?)がよくわかったのですが、いざ自分でやろうとしてみるとなかなか上手くいかず最近スランプ気味です…。何が問題なのか色々考えてみたのですが、今までやっていた『重心を下げる意識』と『頭が動けるようにしたときの浮くような感じ』が違いすぎてどうすれば良いのか自分でよくわからなくなってどっちつかずな状態になっているような感じがします。何か打開策があれば、メルマガかブログでぜひ教えていただきたいです。」
とのこと。せっかくわざわざメールで質問して下さったので、ブログで答えることを試みます!
バジルの答え:
「感じが違う」のは「うまくできている」証拠です。というのも、体の動かし方が変わると、感覚が変わります。すると何とも言えない違和感や変な感じを感じる事はよくあります。
私はよく、こう言っています。
ラクな感じ+変な感じ(違和感)=アレクサンダー・テクニークが使えている証拠
この公式の半分をAさんは実感しているので、うまくいっている可能性が高いのです。(詳しくは過去記事「感覚は当てにならない」を参照して下さい)
そこで確認。「頭が動けるようにする」という新しい意識を使っている時、
・体はラクですか?
・吹き心地はラクですか?
・音は良いですか?
もし答えがイエスなら、すばらしいですね。変な感じはしていても、ラクで演奏が良くなっているのです。そうであれば、違和感を乗り越える方法は簡単。「結果」に注目しましょう。
ラクかどうかを確認してみたり、音がどうなっているかを聴いていれば、脳と体はその新しい状態を間もなく「普通」と定義するようになります。すると、違和感や変な感じはしなくなります。
そうなれば、次のレッスンを受けてみる準備ができたということです。ひとつの変化に馴染んだからです。すると、次の変化をする準備が整ったということ。
こういう過程に慣れてくると、「変な感じ」や「違和感」があっても、ラクであったり音が良かったりすれば違和感はむしろ歓迎したくなってきます。良い事の兆しに思えてくるのです。
もちろん、違和感にあまりに混乱を覚えているとしたら、それもレッスンを受ける良いタイミングです。アレクサンダー・テクニーク教師が感覚と頭の中身の整理を手伝ってくれます。
参考になれば幸いです。これからもぜひ練習を楽しんで下さい♪