オーボエ芸大生のアレクサンダー・テクニーク体験

今村早希(オーボエ/東京藝大卒)

私がアレクサンダー・テクニークに出会ったのは4年前、師事していた先生に「こんな本もあるよ」とボディ・マッピングの本を紹介してもらったのがきっかけでした。当時高校生の私には、解剖学のような図を見ても正直ピンときませんでしたし、まさか演奏に役立つとは思えませんでした。

しかし、今回実際にレッスンを受講してみて、その考えは大きく変わったように思います。体の感じ方が変わるにつれて音もどんどん変化していくのは、まるで魔法のような感覚でした。

私の長年の悩みは、「体の力が抜けないこと」。吹いていると体がどんどん固くなってコントロールできず、思うように演奏できません。聴いている人にも悪い緊張感を与えるようで、よく「もっと力を抜いて」とか「のびのびしたイメージで」と言われていたのですが、私自身はどうしたらいいのかよく分からず、ただ「力を抜かないと」と念じる事しかできませんでした。

この悩みをバジルさんに相談したところ、返ってきたのは「使える力はすべて使うつもりで吹く」という意外な答え。考えてみれば、楽器を吹くということが、力を使わない動作であるはずがありません。体全体の力を使って吹こう、そう考えると全身のエネルギーが息になるようで、驚くほどリラックスして演奏することができました。

「力を抜かないと」と念じることで、本来必要なはずの力まで抜いてしまい、かえって苦しくなっていたのだということに、はじめて気づかせてくれました。

同様に、今まで「体を支えるためにはあまり動いてはいけない(吹いている姿勢を崩してはいけない)」と無意識に考えていたことも今回初めて知りました。頭の動きをフレキシブルにすることで、支えを意識しながら自由に体を使うことができるようになりました。

すると今までよりずっと音楽に近くなったように感じ、演奏に集中できるようになったと思います。自分の体にできる範囲で音楽をするのではなく、音楽のために体を最大限使う。体の使い方が変わったことにより、演奏に対する考えも180度変わりました。

実はレッスンを受けている期間に演奏会で吹く機会があったのですが、一番変化を感じたのは精神的な部分でした。本番直前も体にメッセージを送ることで今まででは考えられないくらい本番を楽しめたことが、強く印象に残っています。

アレクサンダー・テクニークを知ったことで、今は練習することが本当に楽しいです。もっと体の動きについて知りたいと思ったので、最近はアレクサンダー・テクニークに関する本を読んだりもしています!いろいろな変化のきっかけを与えてくださったバジルさん、本当にありがとうございました。またレッスンを受けられる日を楽しみにしています!

今村 早希

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