得られた情報から洞察・分析・アイデアを得る

このシリーズの前の稿では、「観察して情報を集める」という事を見ていきました。

次に、この稿で見ていきたいのは、得られた情報から洞察や分析・アイデアを得るということです。

前稿で説明したような観察を通して、自らのホルン演奏の状況に関して情報が集まってきます。
十分に情報が集まってくると、自然と関連性が見えてきたり感じられたりしてきます。

たとえば、なぜか特別難しくはないのに吹きづらかったり吹けないフレーズがあったとします。
「そのフレーズを吹くときの自分」「フレーズと自分との関係」を観察するにつれて、
何か気付くことがあるでしょうか?

重要なのは気付きや洞察は、浮かび上がってくるものだという事です。

言い換えると、気が付くことに努力のしようがないという事です。

なぜなら、気付きや洞察は、知覚・感覚を通じて入ってきた情報が、脳の中で整理され結びつきが形成されるという事に他ならないからです。

さらに言い換えると、唯一「する」ことは観察する事を繰り返し選択するという事「だけ」なのです。

気付きや洞察は、入ってくる情報が、これまで使われていなかった他の情報と脳の中で関連づけられ、それまで認識できなかったことが認識されることで得られます。

多くの人が思っているより、かなり受動的な経験だとも言えるかもしれません。

十分に情報が得られていないと、そしてそれが必要な時間の分だけ脳の中で処理されない限りは、「新たな気付き」や「洞察」は浮かび上がって来れません。まだ出来上がっていないのですから。

逆に、ものすごく速く気付きを得ている事もあります。
逆説的ですが、観察を始めると、小さな事にはしょっちゅう気が付き始めます。
それも重要で必要な気付きです。

このような、毎秒ごとにでも得られる気付きをどうするか。
それに対して能動的に何かする必要はおそらくありません

このような細かな気付きの連続の中で、突然あるいはぼんやりとアイデアが出てくるかもしれません。

アイデアとは、
「こうしてみると良さそうだ」
「これをやらないようにしてみると、どうなるだろうか」
「このまま継続すると、何か起きそうだ」

そういう予感のようなものでもあるかもしれません。

それが次のステップにつながってきます。

このアイデアを使って、
実験・探求・試行錯誤が始まり、新しいプランや目的が生まれてきます。

このように見てくると、すでにダイナミックな変化のプロセスの動きの中にいるのが感じられませんか?

その為にはやはり、
情熱や望み・意図がエネルギーとなり、
「いま・ここ」を観察するという選択を繰り返し行う、その二つの事がとてもとても重要なのです。

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得られた情報から洞察・分析・アイデアを得る」への1件のフィードバック

  1. 変化・変容のためのプロセスー目次

    ①はじめにー変化の為の9つの要素 http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-07 ②情熱・意欲・望み http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-09 ③観察して情報を得る http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-11 ④得られた情報から洞察・分析・アイデアを得る http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-17 ⑤サポート?第2のエネルギー? http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-21 ⑥探求・試行錯誤・実験 http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-26 ⑦解決策・新しいプラン http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-05-27 ⑧信頼?第3のエネルギー? http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-06-01 ⑨結果(新しい経験)=第5段階 と 新しい目的・目標・領域=第6段階 http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/2010-06-12 意見・コメント・質問・苦情は basil@bodychance.jp Basil Kritzer ホルン&金管トレーナー。 ThinkingBody 認定コーチ→ThinkingBodyについて 京都華頂女子高等学校音楽科ホルン科講師。 香港生まれ、京都育ち。ドイツ・エッセンフォルクヴァング芸大ホルン専攻卒業。 現在、BODY CHANCE にてアレクサンダー・テクニーク教師養成課程履修中。通訳兼務。 2012年 アレクサンダー・テクニーク講師資格取得予定 にほんブログ村 にほんブログ村

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