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【採点やめて、表現しよう】
楽器演奏を学び始めたときに、先輩や先生が教えるのを忘れてしまいがちな、
でもとってもとっても大切な、
もしかしたらいちばん大切かもしれないことをお話します。
それが、
《どんな練習でも楽しくなる方法》
です。
【①】どんな練習でも表現や想像をくっつけよう!
教えてもらう練習内容や、
渡された教則本に書いてあること。
音階、
スラー
タンギング
など色々ありますね。
それを指示された通りに、あるいは書いてある順番で奏でていくときに、
《なにか、おはなしをするつもりで奏でましょう!》
なかみは何でもOKです。
『おかあさん、いつもありがとう!』と言うつもりでロングトーンする
『鳥が飛んでいく様子を想像して』音階を奏でる
『音をキラキラと輝かせるつもりで』タンギングする
などなど。
ただ弾く、
間違えないようにちゃんと弾く、
のではなく、こうしてなにか表現したり想像したりしながら弾くのです。
けっこう、頭使いますよ!
でも楽しくて、
練習効果も高くなります♪
【②】できたかどうかではなく、やったかどうか
これはちょっと抽象的なおはなしに感じるかもしれないですが、大切なことなので伝えたいと思います。
楽器演奏は、なんでもどんどんできるようになるひともいれば、なかなかそうはいかないひともいます。
でも、あきらめずに続けていれば、誰でもだんだんいろんなことができるようになります。
スピードはひとそれぞれだけど、みんな練習によってできるようになっていきます。
その練習のなかで、
《できたかどうかより、やったかどうかを大事にする》
というのが実はたいせつなのです。
思い通りにできない、
うまくいかなかった、
そういうことは、だれでもいつでもよくあることです。
そして、頑張りや自分の意志ですぐにどうこうできることではありません。
だから、できたかどうかばかり気にして、できないことをできるようにしようという気持ちばかりで練習をしていると、
それはなんだか、闘いや我慢の時間になってしまいます。
練習していれば、いつかだんだんできることは増えていきます。
ですから、練習は、あなたがそのとき『やるといいと思っていること』を、①で説明したように表現や想像をくっつけて、
《できるかどうか、できたかどうかを気にせずに、ただやってみる》
ということを色々、どんどんやっていきましょう。
すると、できる・できない、が気にならなくなってきて、あなたらしいアイデアや発想で、あなたにいちばん効果的で楽しい練習ができるようになります。
Basil Kritzer