Q& A【リハと本番の間で、唇の感覚が変わってしまう・・・どうしたらいいの?】


質問・悩み相談サービスに、プロのトランペット奏者の方からご質問を頂きました。

【質問者】

初めまして!長文失礼いたします。
私は公務員バンドでトランペットを吹いているものです。

いつもメールマガジンやホームページを拝見して勉強させていただいております。 

急で申し訳ないのですが、お聞きしたいことがあります。

うちのバンドの本番は、だいたい昼からゲネプロ→夕食→本番という流れなのですが、どうしてもゲネプロから本番の間に口の感覚が変わってしまいます。

具体的には、口につけたときの感触はヒリヒリした感じになっていて、頭の中のイメージと吹いたときの感覚のギャップがとても大きいです。(レスポンスが極端に悪くなる感じです)

・休まずに吹き続ける。
・ご飯を食べない(唇に塩分をつけない)

など試してみましたが、変わりませんでした。

これがとても苦痛で、何度もトランペットをやめようと思いました。何が原因なのかよくわからなくて、誰に聞いてもイマイチな返事でしかありませんでした。

今週末に2回ホール演奏があります。なかなかハードなプログラムです。

今朝練習しながら『最悪の状況と最高状況をイメージして、自分らしく充実した演奏をするための準備方法』を拝見してメールさせていただいた次第です。(同じ状況が多々ありました)

お忙しいところだとは百も承知ですが、アドバイスを頂きたいです!

どうかよろしくお願いいたします。

【バジル】

おはようございます。

検討・調査のポイントをざっと挙げると、

①金属アレルギーの検査
→唇のコンディションがマウスピースの金属によるアレルギー炎症反応ならば、チタン製のマウスピースへの変更などが効き目を持つかもしれない。病院で検査。

②その他、食品や埃のアレルギー
→普段何気なく摂取している食べ物や、あるいは楽器ケースの埃などによるアレルギー炎症反応の可能性はないか。病院で検査。

③休憩のあとの再ウォームアップの内容を実験・工夫
→休憩前にもやるとよいかもしれないが、顔面のマッサージ、低負荷なウォームアップで徐々に徐々に唇の反応を促す、などヒリヒリ感やレスポンスの悪さそのものを無くそうという発想に限らず、そのコンディションでも「吹ける」状況に持っていく工夫という発想も存在する。

④リハーサル中に少し手を抜く
→本番以外の演奏の負荷を下げてみると、何か変わるか実験。

⑤奏法上重要なことに意識的にフォーカスし、意図的に実行
→息の吸い方、吐き方、アンブシュアの作り方、ベロの動かし方など「音を生み出す」ことに直接関わる動作で大事だと実感していることがあればそれらを「わざわざ意識」し、「わざとやる」ようにするとどうなるか。ヒリヒリ感やレスポンスの悪い感じは変わらないかもしれないが出てくる音は良いという意味で演奏の結果はちゃんと出せるような方向に変化があるかもしれない。

⑥そもそもの奏法上の問題
→これは無闇に疑っても決して良くないが、可能性としては何か奏法上の問題が原因でコンディションを崩している可能性があるかもしれない。その場合、対策は奏法の改善が最重要となる。

以上がパッと思い浮かぶ検討候補です。

Basil Kritzer

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