先日も質問をいただいた大学生ホルン吹きの Aさん から質問をいただきました。
【Aさん】
マウスピースで低音はどの程度鳴るものなんでしょうか?マウスピースでグリッサンドの要領で下におりると下第一線のFを境に顎を上手く動かせず、音が鳴ったとしてもカスカスです。
アーノルド・ジェイコブス氏の本を読んでいたら、思った以上にマウスピースでの練習を推すなあと感じました。
これまでウォームアップの際、マウスピースで吹けるチューニングB♭あたり(下第一線のFからhighB♭)をチューナーを見て合わせる程度はしていましたが、それより下の音はしっかり吹けないので、楽器で吹ければいいやと思ってました。
しかし、やはりマウスピースでの練習を特化する必要があるのでしょうか?
あと、特に問題なく吹ける音域のロングトーンの必要性も感じられません。低音をしっかりロングトーンすると確かに息の流れが掴みやすくはなりますが、中〜高音域をロングトーンするのはスタミナが切れるだけじゃないかと思います。意識が低いからでしょうか。
バジル先生の経験やもし(折に触れて読んでおりますが…)これまでにバジル先生のサイトで触れた記事がありましたら、紹介していただけると幸いです。返信お待ちしております。
【バジル】
マウスピースの練習も、ロングトーンも、数ある練習(=奏でたい音楽を奏でることへのチャレンジ)の可能性や選択肢のなかのひとつのオプションに過ぎません。
ロングトーンさえやっていれば、あとのことはだいたいうまくいくというひともいれば、
リップスラー/柔軟性の練習をやれば、あとはだいたいうまくいくというひともいます。
タンギング無しの、ブレスアタックによる練習がすべての基礎になるひともいます。
肝心なのは、
「そのときの自分が、いちばん楽しめて、成長の手応えを感じ取れるような練習のやり方や在り方を設計すること」
です。
音楽のレッスンで、教えてくれる先生との相性がよいと、先生が紹介してくれる「練習法」は、先生自身がどのような
発想やマインドでそれを使っているかが「セット」で学べるので、その練習法をうまく使いこなし自分の上達につなげることができるのです。
ですから、マウスピースでの練習も、もしジェイコブス氏に直接習いながらであれば、きっと楽しく取り入れられ、またすごく役立つものになるのだと思います。
わたしは個人的にはマウスピースでの練習はほとんどやってきたことがありません。Aさんと同じで、全然うまくいかないからです。でも、ジェイコブス氏の講演CDは2枚持っていて、そこで述べられる様々な考え方にはとてもよい影響を受けています。
・師から学ぶ意識的&無意識的な中身
・練習の外見
・そのときの自分にどれぐらいマッチするか
はそれぞれ異なるのだと思います。
【Aさん】
今回の質問させていただいた内容でとてもスッキリしました。実を言うとジェイコブス氏の本を読了した昨日、これまでやってきた自分の練習方法は上達していた気がしていただけじゃないのかとやるせない感じでいっぱいでした。今回の返信をいただき、今自分がやるべきことが明確になりました。本当に良かったです。
長い目で見て、マウスピースでの練習もロングトーンも自分にとって上達できる肝心な部分になり得るもののただ一つの方法なのだと考えます。また練習が一段と楽しく感じられるようになりました。また実践させていただきます!ありがとうございました!また、よろしくお願いしますm(_ _)m
こんにちは^ ^
この前質問させていただいた中2のtubaパートの者です。
最近、楽器を吹くと緊張してしまいロングトーンをすると上半身が固まってしまいます。
息が辛くなっているのも多少はあると思いますが、息に気を使っても、8拍ロングトーンをすると3拍目位から固まり始めます。
これは曲を吹くときにも影響していてパートの問題上のばしの音が多いのですが、前まで伸ばせた長さが伸ばせなくなっていて正直最近部活が辛いです。
何か改善策はあるでしょうか?
えりんぎさん
「楽器を吹くと緊張してしまい…」
とありますが、その緊張について詳しく教えてください。
えりんぎさんが思っている「先生が求めていることで自分が応えなきゃいけないこと」、なかでも「応えたいけれど難しく感じていること」はなんですか?
間違えて連投しちゃいました。すいません(>_<)
息が楽器に入らないことです。楽器に息が入ってない。と先生に言われるのですが、楽器に息を入れても音がヘナチョコになって安定した音を出すには今まで通りの息になる、でも音を大きくするには息を入れなきゃいけない、というところが私の中で難しいことです。
なるほど。
実際のところは、楽器に息ってそんなに入ってないし、入れようとする必要は本当の意味ではないんです。
楽器に息を入れようとすると、息を吐く力を強めるのでそれでうまくいくことがあるからそういう言い方がされることがある。
でも、実際にはそういうわけではないから、うまくいかないこともあるんです。今回がそうですね。
大きい音量には、確かに吐く息の量を多くする必要があります。
その息の目的地は、「口のなかの天井の硬い部分」を意識して、そこに思いきり息を当て続ける/流し続けるようにしてみるとどうなるでしょうか?
試してみてください。
参考:
http://basilkritzer.jp/archives/995.html
http://basilkritzer.jp/archives/1922.html
http://basilkritzer.jp/archives/1528.html
こんばんは。
早速、昨日コメントしていただいた通り「口の中の天井の硬い部分」を意識して吹いてみました。
音はおとといに比べて全然良い音が出ました。先生も今日はいつもよりよく音出てるねとおっしゃってくれました。
9月に町の文化祭があってその時に良く吹けそうな気がします。少し意識するだけで見違えるほどよくなりました。
本当にありがとうございます!本番は低音は私一人なのでこの調子で練習頑張りたいと思います。
よかった!
やりとり、ブログで紹介させてください。
どうぞ!
本当にお世話になりました!
緊張するというのは、楽器を構える時に不安になって本番前のようにドキドキしちゃう感じです。
不安ていうのは、上手く吹けるかな…って思ったり、先生が求めているように吹けるかな…って思っていることです。
説明不足で申し訳ありません。