わたしたちは楽器を演奏するとき、
「左右対称でないといけない」
と思い込みがちです。
マウスピースの位置、足の位置、肩の高さ、アンブシュアの見た目 etc…
「身体をねじってはいけない / ひねってはいけない」
とも思い込みがちです。
しかし、実際には全然そんなことありません。
そもそもわたしたちの身体は左右非対称です。骨格から肉付きまで左右非対称です。動物は基本的に左右非対称です。
顔も左右対称だと不気味に見えるというのは有名な話です。
となると、マウスピースがもっともフィットする位置や角度も「まっすぐ」あるいは「左右対称」な場所ではないことの方がはるかに多いはずです。
しかも顔は立体的ですから、顔の当てたい場所にマウスピースを当てるためには、身体を少しひねったりねじったりする必要がもちろん出てきます。
身体はそもそも螺旋構造をたくさん持っていますし、背骨はひねる/ねじる動きがとてもスムーズにできるような骨の形状/重なり方になっています。
したがって、ねじりたり/ひねりたいと感じるなら、ねじればいいし、ひねればよいのです。
気持ちのどこかに
「左右対称でなければならない」
「真ん中にかまえてなくてはならない」
「ねじってはいけない」
「ひねってはいけない」
という思考があると、ちょっと困ったことになります。
なぜなら、あなたの身体は必要があって左右非対称な構えやフォームをとるべく動き、必要に応じてねじったりひねったりする動きをやってくれます。しかしあなたは上記の思考を持っているので、見た目を心配して見た目だけでも「左右対称っぽい」「ひねっていないっぽい」形に整えようとします。そうすると、あなたは身体の中でぶつかりあう動きを同時にやってしまうからです。
身体の中に、綱引き、葛藤をわざわざ引き起こしてしまっているのです。
そこで提案。
おそらく「真ん中に構える」とか「偏らずにバランス良く」といった思考はもう練習を重ねてあるので自動的にそういう動きが起きてくることでしょう。
なので、あえて意図的に
「いくらでも左右非対称OK」
「真ん中じゃないところで構えてOK」
「好きなだけねじろう/ひねろう」
と思ってから/思いつつ楽器を練習してみてください。
この意図が「通った」とき、きっと
【1】真ん中じゃなくて片寄っている/ひねりすぎている感じ
【2】ラクで自然な感じ
が同時発生することでしょう。
【2】は、「これがあなたにとって正解だよ」というサインです。
そこに着目するようにしましょう。
片寄りは、偏りではないのです。
かかりつけの野口整体の先生に 左側に傾いていた方が息の通りがいい と言われたことがあります。きっと同じことなのかな?と思っております
みわさま
イイですね!