高校生ホルン吹きとの、一週間にわたるメールレッスン

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高校生ホルン吹きからの悩み相談のメールが来ました。やり取りをここに掲載致します。





【質問者】

私は今、高校でホルンを吹いています。ホルン歴5年目です。
バジル先生に質問……というか相談があってきました。


私は、今雑音に非常に悩んでいます。高音を出すと「ボォアーー」やひどい時になると機関車の汽笛のような音になってしまいます。中学の頃も多少ありました。

先生や先輩に相談し、低いロングトーンに時間をかけたり、アンブシュアをずらしたり、唇のアパチュアを細くして吹き矢をイメージして吹くなどたくさん試行錯誤しました。しかし、雑音は直ることはありませんでした。


大きな音で本当は吹きたいのですが、音量を出すと、雑音もひどくなり、出すことができません。中音域にもたまに雑音が入ることがあります。

雑音が入る時はいつも息が綺麗に入っていないような気がします。自分でもそれは分かっているのですが、どうすれば息が綺麗にスムーズに入るかがわかりません。


ちなみに私は下唇の面積がかなり多いアンブシュアです。しかし、バズィングをする時は息が下向きです…


そこで質問なのですが

*雑音が入るのはどんな理由が考えられるのか
*どうすれば息が綺麗に入り、楽器を鳴らすことが出来るのか
*本当に今のアンブシュアで大丈夫なのか

ということにお答え頂きたくメールをさせていただきました。


今、ホルンが一人しかいなくとても悩んでいます。
合奏が怖くて仕方がありません。

どうかよろしくお願いします……!



【バジル】

①しばらく音量をあまり無理して出さないようにする

②アンブシュアモーションを調べる
(参照:ここにアンブシュアモーションの調べ方を書いてあります→こちら

③調べて把握したアンブシュアモーションに沿って吹くようにする・わざとやる
(参照:アンブシュアモーションのレッスンをしている動画がいくつもあるので、いくつか観てください→こちら

まずはここからかな、と思います。

下唇の割合が多いということは、まったく問題・心配ないです。



【質問者】

アンブシュアモーションを調べてみたところ高音にいくにつれて、左下にマウスピースが動くタイプでした。

高音は、マウスピースを左下に引き下げるとかなり楽になり雑音が薄くなりました。


中音域と低音域を吹く時は真ん中で吹いているのですが、高音を吹く時にマウスピースを引き下げるというのが大きい動きなのでなかなか上手くいきません…

この場合、マウスピースを引き下げて吹き、中低音をその状態で上手く吹けるようになるほうがいいでしょうか?



【バジル】

>>高音は、マウスピースを左下に引き下げるとかなり楽になり雑音が薄くなりました。

すごいじゃないですか、すぐそんなに改善して。


>>中音域と低音域を吹く時は真ん中で吹いているのですが、

音を下がるときは、どこにマウスピースがあっても、そこより『右上へ押し上げる』ようにします。


>>高音を吹く時にマウスピースを引き下げるというのが大きい動きなのでなかなか上手くいきません…この場合、マウスピースを引き下げて吹き、中低音をその状態で上手く吹けるようになるほうがいいでしょうか?

いえ、高音域に比べると右上にマウスピースを押し上げましょう。



– – -3日後- – –



【質問者】

今日、改めてアンブシュアモーションに沿って吹いてみました。

この前は、うまく行ったのですが、何故か今日はアンブシュアモーションに沿って吹いたのですが、雑音がかなり入ってしまいました……。

以前と比べたら雑音はましになったのですが、やはり完璧には消えません…。

高い音を吹くと、下の音も出てしまったりしてしまいます。



【バジル】

アンブシュアモーションは「雑音を消すための方法」じゃなくて、「楽器を演奏するために必要なこと」ですから、以前より雑音がましになるなら十分です。


雑音を完璧に消すことを考えるのでなく、「自分が演奏したいように演奏する、そのためにどんなことに取り組んでいくか」を考えていきましょう。


>>高い音を吹くと、下の音も出てしまったりしてしまいます。

アンブシュアモーションの量=「マウスピースとアンブシュアを左下に引っ張り下げる」ことをもっと思い切りやってみてください。

息も思い切って(たくさん、ではなく思い切って)吐きつつ。


低音のことは、右上押し上げで整理できましたか?




【質問者】

まだまだぎこちないですが、低音を吹く時に、右上に引っ張りあげて吹いてみました。

曲中では、まだうまくできませんが、スケールをする時には活用してできました。

低い音を心地よく鳴らすことが出来たのでよかったと思います。


なんというか、マウスピースを引っ張りあげたり、下げたりする時にアパチュアやアンブシュアが崩れてしまい、音が出なくなる時があるのですが、どうしたら崩れないで、動かすことができますか?



【バジル】

・低音がうまく鳴らせた
・雑音がかなり減った

それ以外に、改善していることはありますか?

たとえば、

・高音
・吹き心地
・音色

など。



【質問者】

高音の音域はそこまで変わりませんでしたが、以前は高い音が細く音量がすごく小さかったのですが、それが改善されました。



【バジル】

高音の音量が出るようになったわけですね。

これはけっこう大きな変化では?


アンブシュアモーションをやりつつ、音階やアルペジオなどで、いつもより半音上でもいいから少し高音へのチャレンジをしてみることをお勧めします。

・低音がうまく鳴らせた
・雑音がかなり減った
・高音の音量が出せるようになった

ということに対して、

・はじめて意識してアンブシュアモーションをやると、慣れない感じがする

ということを対比させると、どう思いますか?


アンブシュアモーションで実際に不都合は起きているでしょうか。

アンブシュアが実際崩れるのか、それとも音が出ないときがあるだけなのか。



【質問者】

不都合は全くないと思います。
以前に比べたら全然ましになりました!


アンブシュアが崩れてしまうというのがやはり悩みです…明日も部活があるのでスケールなどで活用してみます!



【バジル】

不都合がないなら、アンブシュアが崩れているということは無いのでは?

「崩れる」とは何を指しているのでしょう。


ひとまずは、

・アンブシュアモーションは思い切ってやってみる
・息も思い切りよく吐く
・より高い音へ少しチャレンジしてみる


ということで取り組んでみてください。



【質問者】

「崩れる」というのは、マウスピースを左下に引っ張り下げると、下唇まで左下に引っ張られてしまい、アパチュアが広がったり潰れたりしてしまうことです…



【バジル】

なるほど。

唇がめくれてくるわけですね。
アンブシュアの支えをしそびれているのだと思います。

次の記事の、「セッティングの手順」を読んで、書いてあることをやってから、そのセッティングでアンブシュアモーションを加えてみるとどうなるでしょうか。

①『アンブシュアのセッティングの手順』
②『アンブシュアセッティングの実用・活用例』




– – -翌日- – –



【質問者】

そこまでズレることなく吹くことができました!


練習中は、それで吹くことができるのですが、合奏になると口の中がカラカラになってうまくいきません…

気持ちの問題もあるのでしょうか?



【バジル】

>>そこまでズレることなく吹くことができました!練習中は、それで吹くことができる

大きな進歩です
合奏や本番でもできてくるようになるのは、もはや時間の問題です。


>>合奏になると口の中がカラカラになってうまくいきません…

アンブシュアが崩れるのではなく、口の中がカラカラになって、カラカラになると「演奏が」うまくいかないということですね?

口の中のカラカラは、緊張・興奮の証拠です。
たしかに吹きづらいですが。吹きづらさの割にはテクニック・演奏能力への影響は少なめです。

気になる分、「濃いめ」にアンブシュアモーションやアンブシュアセッティングなど、これまでやってきて成果があったことを合奏でも意識するとどうなるでしょう?



– – -翌日- – –



【質問者】

今日は特に酷かったのですが、合奏になると中音域にも雑音が入り、まともに綺麗に出せる音がなくなりました…

全ての音にガサガサした雑音が入り、基礎合奏もまともに吹けませんでした…

自分が気づかない間に何か変えて吹いてしまっているんでしょうか?



【バジル】

練習や音だしの段階ではどうでした?



【質問者】

その段階では、問題は全くありませんでした。

合奏になった途端に高音をマウスピースを引き下げて吹こうとしたのですが、音が全く鳴らなくなってしまいました…



【バジル】

>>その段階では、問題は全くありませんでした。

この時点で、かなり改善・進歩してますよね。
まずはそのことをしっかり思い出しましょう。



前に書いたことをもう一度ペーストしますが、次は


>>合奏になると口の中がカラカラになってうまくいきません…

アンブシュアが崩れるのではなく、口の中がカラカラになって、カラカラになると「演奏が」うまくいかないということですね?

口の中のカラカラは、緊張・興奮の証拠です。
たしかに吹きづらいですが。吹きづらさの割にはテクニック・演奏能力への影響は少なめです。

気になる分、「濃いめ」にアンブシュアモーションやアンブシュアセッティングなど、
これまでやってきて成果があったことを合奏でも意識するとどうなるでしょう?



これです。次の合奏でやってみることね。


>>高音をマウスピースを引き下げて吹こうとした

言葉あそびに聞こえるかもしれないけれど、

「マウスピースを引き下げれば高音が出るはず」or「マウスピースを引き下げないと高音が出ないから引き下げなければ」

というような思考と

「この出したい高音を出したい。だから出すために必要だと自分が思っていることをやろう。アンブシュアとマウスピースを左下に引っ張りつつ、息の勢いをちょっと強くしてみよう」

という思考は、似ているようで全然ちがうんですが、それはわかりますか?



【質問者】

なんとなくですが、上の方は「〇〇しないと」「〇〇しなければいけない」など、焦りと強制感が出てる気がします…

下の方は「〇〇をしたい。だから〇〇をしよう」という自分が1番したいことを明確にしてから理由をつけて、自分自身に言っているような気がしました。



【バジル】

ですよね。

合奏前、合奏中、合奏後。

「この出したい高音を出したい。だから出すために必要だと自分が思っていることをやろう。アンブシュアとマウスピースを左下に引っ張りつつ、息の勢いをちょっと強くしてみよう」


なんども、呟いてみてください。



– – -翌日- – –



【質問者】

今日吹いてみたのですが、合奏中でもきちんと大きな音で吹くことが出来ました!

珍しく合奏が楽しかったです!



【バジル】

すごいじゃん!!!!

ついに!!!!

おめでとう(*^^*)



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P.S. 吹奏楽/アンサンブル/オーケストラレッスンを再開しました。詳しくはこちら







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