「息が吸えている感じ」にしがみつかなくても大丈夫

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質問・悩み相談サービスに、部活で楽器に取り組んでいる「なな」さんからご相談を頂きました。

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【なな】

ここ2ヶ月ぐらい、息がどこに入って、溜まっていくのかよく分からなくて息が浅くしか吸えない感じがしてしまい、基礎のロングトーンでも曲でも全然伸びなくて…困っています…

肺に空気が溜まるようでも、お腹に空気が溜まるようでもないような気がするんです…

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【バジル】

息は必ず肺に入りますね…
詳細:呼吸の誤解を大掃除

ひとつ気になるのは、「息が溜まる感じ」をつかもうとしているのかな??
たぶん、それはやらなくてもいいと思いますよ。

試しに楽器なしで次のことをためしてみてください。

1:息を吸う
2:口を閉じる
3:息を吐くんだけれど、口からも鼻からも息をもらさない。
4:すると、頬や口の中に空気がどんどん溜まってきますよね?
5:ほんのちょっとだけ、口から漏らします。
6:漏らすペースを最少に保ちながら、息を吐きます。

そのあと、同じ感覚のつもりでロングトーンをやってみるとどうなりますか?

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【なな】

お返事ありがとうございます。

今まで、息が溜まる感じをつかもうと確かにしていたのかもしれません。

私自身、息が溜まる感じがある=息が吸えてる。と思っていました。
逆に、息が溜まる感じがしない=息が吸えていないとも、思っていたのです。

そこで、つかもうとしない考えで、吹いたら、今までは、頑張って息を持たせる、という感じでしたが、息を吸った地点で、まず自然に息が入ってきて、自然に音が伸びて、少し余裕がある伸ばしになり、コントロールも以前より、効くようになりました。

でも、なぜか、こんなに楽に吹いてもいいのかな、なんて思ってしまいます。

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【バジル】

>>>息を吸った地点で、まず自然に息が入ってきて、自然に音が伸びて、少し余裕がある伸ばしになり、コントロールも以前より、効くようになりました

それはほんとによかったですね!

「息が溜まる感じをつかもうとする」という作業をもうしなくてよくなった分の自由さ、ラクさですね。

ほんとはやらなくていいこと、気をつけなくていいことを一生懸命頑張ってしまうということは、わたしたちだれにでもよくあることです。

そして、それが実は必要ないんだと気付けると、とてもラクになります。奏法も、気持ちも。

感覚がちがうし、頑張りが減るから、「いいのかな…」と不安になるのも多くのひとに起きることです。

音楽をするうえで「(苦しいのを耐えるような感じで)頑張る」というのは「やらなきゃいけないこと」ではありませんが、自分からも他人からも間違ったプレッシャーをかけられることが多いのでしょう、何かにしがみつきたくなりますね。

でも大丈夫、この新しい感覚にはすぐ慣れます。

そして、また同じように新たに「やらなくていいこと」が見つかって、またラクになって、また「これでいいのかな…」と不安になって、そしてまた慣れて。

その繰り返しです。

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