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先日、サックスを演奏される方がセミナーを受講しにいらしたときのこと。
もっと音を響かせたいとのことだったので、「何か響きを損ねている要素はないかな?」という観点から吹いている様子を観察するわけですが、ひとつはっきりしていたのは
◎ 首を後ろに引いてまっすぐにしている
◎ 顎を引いている
◎ 肩を後ろに引いている
という状態で演奏されていたことです。
顎を引いているのはもしかしたら、マウスピースを咥える角度の必要上やっているかもしれないのですが、なんにせよそれらの特徴が互いに関係しているのか、必要なことなのかどうかは見ただけではわかりませんでした。
なので、とにかく振動しているリードからは一番遠くて直接的な影響がなさそうな「肩の後ろ引き」から実験してみました。
よくよく見ていると、「肩甲上腕関節(いわゆる肩関節)」の動きだけ、すっ飛ばしているのがわかりました。
そこで「肩甲上腕関節」でできる6つの動きを練習しました。
ひじを曲げた状態で
・脇を開く⇆閉じる
・肩関節の内回転⇆外回転
・肩関節から腕を前⇆後
そのなかの、「肩関節から腕を前」のところをとくに意識して使ってもらいながら構えてもらうと、「肩の後ろ引き」が大きく減りました。
….そして何より、即座に音が柔らかく太く素敵に響きました。
会場にいるみなさんもすぐに変化が感じられるほどでした。
気をつけするような感じで、頑張って肩を後ろに引いたり胸を張ったりして吹いているけれど、
それが吹きにくさばかりにつながっているひととはかなり頻繁に出会います。
思い当たるところがもしあれば、まずは「脱・気をつけ」で吹いてみることをぜひやってみてください。
Basil Kritzer
P.S.【5月5日名古屋・木管レッスン会】
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Basil Kritzer