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金管楽器の方とレッスンしていてときどきブレイクスルーにつながるボイントのお話。
出しやすい中音域から、自然倍音列をリップスラーで上がっていく。
ひとつの音から次の音へとゆっくり上がろうとすると、音程がうわずり音がこもりやがて突然、次の音へ「ひっくり返る」。
そのとき、形容はいろいろできるが、ある種音が「カチッ」と、あるいは「パツン」とはっきり変わる。
そのとき、唇にある種の感覚がある。
これも形容の仕様がいろいろあるが、「弾く」ような感覚といえる。
ただし、弾こうとするのはちがう。音を上げようとして徐々に上げにかかったときに音が突然ひっくり返って上がるということに付随した感覚だから。
この、自然倍音列上で音を上がろうとし次の音に上がる動作をゆっくりやると意識できる「アンブシュアの力の入れかた・唇の閉じかた」、臨界点に達して次の音へと音がひっくりかえる感覚。
それを次の音へ次の音へと重ねていく。
それにより高音を出すためのアンブシュアの使い方が分かることがある。
またこれは、
・アパチュアが開いてしまう
・高音が雑音混じりになる
という悩みを改善することにつながる場面もけっこうある。
Basil Kritzer