〜見た目を似せても仕方がない!〜
身長150cmのひとと、身長190cmのひとが同じ服を着たら、
その「着こなし」の印象はどうなりますか?
身長150cmのひとを見るとブカブカ、
身長190cmのひとを見るとピチピチ。
全然異なる印象になりますよね。
同じ道具を扱うとき、自分と体格や条件が異なるひとと「同じ扱い方」をすると、
見た感じの印象は異なってくるはずなのです。
逆に、見た目の印象を揃えると、それは扱い方が異なっていることになるのです。
楽器の世界だと、わたしたちが「お手本」にする対象は、
欧米の、背の高い、男性である場合がかなり多いでしょう。
その「お手本」とあなたの体格はどれくらい異なるでしょうか?
大きく異なるなら、お手本の見た目の印象と自分のやり方を似せても、
それはお手本の「やり方」には沿えていない可能性があるということになります。
この観点で考えていくと、たとえば自分の演奏時の姿勢や見た目の印象に何か疑問や不安を持っているようなときは、
自分と体格や条件が似ているひとの見た目の印象がどうなっているかを調べてみるとよいでしょう。
金管楽器でいえば、ベルやマウスパイプの向きや角度は、
これは全く以って個々人のとくに顔面の形状によって異なります。
自分の演奏のやり方の見た目の印象が、周りのひとたちと全然異なる気がしても、
おそらく大抵はそれはなんら問題ないことでしょう!
安心して楽器演奏に取り組みましょう。
Basil Kritzer