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『ホルンレッスン・コース』に、岸上穣さん(東京都交響楽団ホルン奏者)から推薦の言葉を頂きました。
〜彼は奏法を言葉に表現して、それを実践に向ける天才である〜
この度はホルン・コースのご開設、誠におめでとうございます。
私がバジルさんに出会ったのは高校時代。元京都市交響楽団ホルン奏者である小山亮先生の兄弟弟子であり、そこから彼がエッセン音大を卒業して帰国する直前に訪れた街で偶然再会しました。
更に偶然にもその後その街の歌劇場で自分が勤めることになり、今度は私が帰国した後、現在の東京のオーケストラで働き始めたばかりの私が、彼のアレクサンダーテクニークの講師認定審査で生徒役を引き受けたという、
岐路は違えどお互いの人生の中での大事な場面に必ず関わりがあるという、不思議な縁があると私は思っております。
世界的なレヴェルで多くの経験・体験をしてきたバジルさんのレッスンを私が薦める理由としましては、大きく以下の3つが挙げられます。
①奏法を言葉に表現にして、それを実践に向ける天才である。
私自身も演奏表現の向上のため、彼のアドバイスをこれまでに幾度となくいただいておりますが、わたし自身が経験してきた奏法を瞬時に理解し、その奏法がその人に対して適しているか。また、より効率良く演奏できる可能性があればそこにスポットを当ててくれる。非常に指導内容の展開が速いことにいつも驚かされています。
②名教師は必ずしも名プレイヤーばかりではない。
音楽家としての安定した就職先がプロのオーケストラに極端に限られている日本では、どうしても一線で活躍する奏者に目が行きがちだと感じることが多いのですが、そういったプレイヤーが自分の奏法を100%理解できているかというと、それは違うと断言できます。それだけでなくバジルさんの素晴らしい点は、一つの筋だけで奏法を考えているのではなく、様々なアプローチを複数の選択肢から考えていることだと思います。
③実際にレッスンを受けるというメリット。
ホルンを上達するという意味において、私は兼ねてよりインターネット上だけでの指導・アドバイスや、言ってしまえば非常に大人数を同時に対象する形に疑問を持っていました。そういう場では、対外的に言葉を選ぶ必要があって直感的な言葉や踏み込んだ指導ができないこと、また上達を望む生徒さんの奏法を実際に見れないので、適正なアドバイスができるか指導者は必ずその不安を抱えての指導しかできません。その点、バジルさんに直接レッスンを、しかも1対1で受けることは、バジルさんのレッスン力の全てを引き出し、受ける人にとっては非常に恩恵の多いものになるでしょう。
以上、今回ホルンコースを新規開設する情熱に、今後、日本の音楽界に新しい風を吹き込んでくれることを確信し、この先彼が活動を続けることによって日本音楽界及び後進の育成にも多大に貢献してくれると期待しここに推薦させて頂きます。
東京都交響楽団ホルン奏者
岸上 穣
(プロフィール写真@bozzo)