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昨日 2017年1月7日、ヤマハミュージック福岡店の主催により、福岡県福岡市の香椎第三中学校にて同校香椎第三中学校吹奏楽部をモデルバンドとして、『脱・根性論!吹奏楽指導でHappyに』と題した吹奏楽部顧問・指導者の方々向けのセミナーを行いました。
このセミナー、実ははじめは9月に予定されていたのですが、台風のためキャンセルになっていました。
それを改めて開催することができて、とてもよかったです。
講座の中身としては、まずは呼吸の仕組みと、呼吸の練習・トレーニングの仕方を探求していきました。
生徒たちがとても自発的に動き、明るく、先輩の後輩への面倒見もとてもいいしみんなしっかり自分の考えや意見を発言することができる、素敵な香椎第三中学校吹奏楽部。
このバンドには、はじめちょっと演奏してもらったらすぐに、ある特徴的な「息の吸い方」をしていることに気がつきました。
食べ物を飲み込むときにやるような喉の開け方をしながら、低い「ホー」というような空気の音を喉元で出しつつ、背中を後ろに押しながら丸めて胴体を縮める。
そんな息の吸い方でした。
これは残念ながら、呼吸の運動にも演奏に対しても邪魔になり能力にブレーキをかけるようなやり方でした。
そこで、吹奏楽部の部員たちに、「ふだんどんなことを意識したり、大切にしたりしながら呼吸に取り組んでるの?」と尋ねてみました。
すると、
「喉を開けて、できる限り限界まで吸おうとしています」
とのことでした。
それでつながりました。
問題は、喉を開けるという意識やできる限り吸おうとすることそれ自体というよりは、喉の開け方に関する感じ方・理解の仕方にありました。
部員たちは、息の通らない場所に息を通そう・吸い込もうとし、息とはあまり関係のない場所を一生懸命操作していました。
具体的には、先に書いた通り、食べ物を飲み込むような運動をしていたのです。
そこで、ツバを飲み込んでもらって、飲み込む運動を感じてもらいました。
次に、「その感覚は、息を吸うときにはいらないよ」ということを伝えました。
そして代わりに、ノドボトケ(正確には、甲状軟骨や輪状軟骨。喉のちょっと硬くてボコッとなっているところ)を触ってもらったり、気管の通っている場所としてある程度目安になる鎖骨中央の凹みのところを自分で触ってもらいました。
部員たちが思っていたより、息が通る場所はかなり「前の方」にありました。
新しく見つけた、「背骨よりも食べ物が通るとこよりも前にある、息が通る場所」を軽く意識してもらいながら、また、肋骨の動きをこれもまた自分の手で触って実感してもらいながら、息を吸って音を出してもらいました。
すると、音が良い意味でふわっとでるようになり、あたかもオーケストラのような合奏の音も方向へ、音が変化していきました。
やっていくうちに、音程もどんどん良くなっていきました。
奏法が自然(体の構造に即している、という意味で)になると、音が響きやすくなる。
音が響くと、音程がほとんどひとりでに合っていくかのように変化していきます。
この呼吸の時間の後は、二人の指導者の方が実際に合奏を指揮・指導されているところを、
横からフィードバックしたり、提案してみたりしていきました。
詳細はここでは割愛しますが、教えていてわからないこと・どう改善/解決していったらいいかわからないことがでてくるのは、指導者としては当然のことであり、それを恥じたり怖がったりする必要はないことを、実感として深く感じとっていただけたようです。
やるべきことは、部員=奏者と対等に会話・交流しながら、いろいろアイデアを出し合い実験していくことなのです。
そうやってチームメートとして一緒に実験し、改善や上達を目の当たりにしていくことが、自然とチームワークや雰囲気を良くしてくれます。
Basil Kritzer
P.S.吹奏楽・アンサンブル・オーケストラのレッスン
・演奏会・コンクールを前にバンド・グループの伸びや方向性に行き詰まったとき。
・本番に向けて自分たちがいままでできなかった質と次元の演奏を実現するために。
・バンド・グループの創造性・芸術性を一気に引き出すために。
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