無理に周りの要求に応えるより、自分のペースを守るのが「基礎」には大事。

Twitter での質問をいただきました。そのお答え、やり取りなどです。
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Eさん
はじめまして。Twitter拝見し、勉強させていただいてます! 突然ですが、ホルンのことで質問させてください。中音域の発音がきちんとできず、出そうとしたときに音が出ません。また、以前よりリップスラーもうまくいきません。何か助言いただけると嬉しいです!

バジル
もう少し状況を教えて下さい!

Eさん
返信ありがとうございます! 中音域(inFで五線譜すぐ下のF付近)が以前から苦手なんですが、最近息を入れても自然に音が出る感じがなくなってしまいました。 高音域の方が音が出やすく、低音域では平たい感じの音です。低い方に下がるのがうまくいかない感じです。

低い音はとりあえず下目に息を入れて、太くてゆったりした感じをイメージしています。口の下側を下げて、口の中が広くなる感じかなと思っています。 中音域で今一番違和感があるのは、タンギングして吹こうとしたときに口の形、アパチュアの感じが動くことです。

バジル
そのあたりに「変わり目」があって、どちらかといえば苦手になるのは、バランスとしてはいちばん正しいと思います(わたしはもうちょっと下が変わり目です)。低い音を出すとき、どうやって吹こうとしていますか?どんな考えをしてるか、ちょっと教えてください。

Eさん
昨年冬くらいから、高音のタンギングがきちんとできていなかったのを少し気をつけ、春くらいまで問題ありませんでした。春から夏にかけて、いままで出なかった音域(high Eくらい)を出さなければならず、その練習をしました。

なんとかhighEは出るようになったのですが、それからは中音域が不自然な感じです。 それでも吹かなければならないと思う分、楽器が嫌になってしまう日もあります。 以前はまだできていた譜面も自由にできなくなり、悩んでいます。

バジル
やはり、環境の要求で、急に「高い音を出さねば」ということが始まったから調子が崩れてきたようですね。クラブ活動や趣味で所属しているバンドで、急にすごく難しいパートが回ってくること、どうしてもありますよね。

でも、そういう「外側からの要求」にいくら応えようとしても、一朝一夕で何かが出来ることってあまりないんです。特に楽器の演奏技術は。例えばハイEbが出せるようになるまでに本来かかる時間は、ほんとうにひとそれぞれで異なります。

「自分がうまくなる」ために大事なのは、バンドや楽団のことより自分の練習や成長のペースを尊重することです。とはいっても、どうしても「ハイEb 」出さなきゃとなりますよね。なので、なんとか出せるようにはなります。

でも体験されているように、なんだか調子が悪くなってしまうのですよね、全体的に。そういうときは、「自分の時間」を作るのがとても大事になります。自分が、自分のために練習やウォーミングアップをする。その時間は、高音を無理に出さなくてよしとする。

きっと合奏などでハイEbを毎日吹いているでしょうから、「自分のための時間」の中では、一切出そうとしなくてOKです。ハイC、ハイBbとかで止まってもOK。ゆったり、自分のペースで自分にしっくりくる吹き方で吹く時間を毎日作ってみてください。

Eさん
たくさんのお言葉、本当にありがとうございます。自分とじっくり向き合ってもう一度頑張ってみます。 あとひとつだけ伺いたいのですが、中音域を吹くときの口の感じは、どんな風に考えたらいいでしょうか?自分の中で今しっくりくるイメージがないので…

バジル
音をイメージして、鳴った音が良ければそれでよし。時々、口の感じが「ちょっとちがうかも」と感じることはあります。でも、「感じ」に着目すると迷路になります。「音」に着目するとよいでしょう。無理せず自分のペースでやっていれば、「感じ」もそのうち良くなり、馴染んできます。

どんな音域でも「口の感じ」は「吹いた後」でないと分からないものなのです。つまり、吹く前に「口の感じ」を作ることにこだわると、逆に分からなくなってしまいます。①音をイメージする②息をたっぷり吐いて吹く③音はどうだったか④どんな口の感じ「だったか」。この順番です。

Eさん
なるほど…分かりました。口の感じにこだわりすぎて、迷っていたかもしれれません。もっと出た音をよく聞いてみます。 吹けなくて嫌でちょっと後ろ向きな気持ちになっていましたが、頑張ろうと思います! ありがとうございます。

バジル
それはよかったです。意外ですが、「気が楽」な方策ってだいたい楽器演奏においては正解です。

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