宝塚歌劇オーケストラのトロンボーン奏者で、大阪音大講師の山下浩生先生から頂いた体験談です。
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40歳を過ぎた頃から、だんだんおかしくなり、一時は出す音が全部ひっくり返るところまで行きました。
仕事の前は必死でそれを押さえ込むための「基礎練習」をやりました。
いろんな方法を試して一時的に良くなったり、またわからなくなったり。
それでもやめずに吹いたのは、負けず嫌いなだけだと思います。
好きだから続けられたって書けるような状態ではなかったので。
定年までボロボロにならずに吹けるかもねって考えられるようになったのも今年(2014年)も後半になってから。
今、こうやって冷静に書けるのは、身近な方は皆さんご存じのように、バジル先生を通してアレクサンダーテクニークに出会えたおかげかなと思います。
レッスンを受けたことは、実は数えるほどしか無いのですが、お教えいただいた内容を頭の中で繰り返しながら日を重ねると、ある日、ふと、腑に落ちる時があるんです。
演奏に対する考え方って、自分に甘くないと駄目なんですよ、ほんと。
僕は自分にも他人にも厳しかった。
「練習サボっても何とかなる。」
とか、
「今日は時間ないから、レッスンの中で音出しでもいいや」
って本気で考えられるようになったのはごく最近です。
いま振り返ると、ダメだダメだって思いながら、何とかなってきたんだし、そう酷くもなかったんじゃね??って思えるようになりました。しんどかったなぁ。
バジル先生、山口裕介先生。ありがとうございました。