歌だったら、ソプラノやアルト、テノールやバリトンなど「声域」が人それぞれあって、
それは身体的特性や生来の音楽的性質も反映されていると思いますが、
管楽器の奏法は、同じ楽器の背後にそのように異なる「声域」の持ち主があるような、そんなようなことがあるように感じることが増えています。
それは得意音域と直接関係があることもあれば、そうでもないようなこともあれば、まだ曖昧ですが、
歌い方・響かせ方のやり方や感覚にいくつか類型があるような気がします。
トランペット、ホルン、チューバなど楽器の音域と直接対応するものではないですが、同じ種類の楽器のなかでしっくりくるモデルやマウスピース、リードのちがいも「声域」とのつながりはあるかもしれません。
奏者により奏法のコンセプトや形容が異なったり、師弟で相性があったりするのも、このことが一部関わっていそうです。