高校生ホルン吹きからメール相談を頂きました。
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【質問者】
中学で部活を引退してからのブランクをしっかり取り戻せないまま入部してすぐ何曲も演奏する場面があり、アンブシュアが変化してしまいました。
具体的にいうと、高音を出そうとすると唇が内巻きになってしまいます。その時は早いうちに同級生からアンブシュアの状態を教えてもらえたので、一時期はマシになりました。
しかし、最近演奏会があり本番に向けて毎日ほぼ基礎練を取れず、合奏ばかりが続いていたのですが、本番の3日前から高音が全く出なくなりました。
元々、非常にばてやすかったのですが、そこまで音が高くない曲を一曲とおすことも難しくなりました。
原因を考えてみたところ、以前までは息を入れる時にお腹の方と背中の方の両方が膨らむようなブレスを取っていたのですが、最近は息が入らず、背中の方については入ってる感覚が全くしません。
そして、アンブシュアが内巻きになってしまっています。
バジルさんのブログを拝見させていただいて私のアンブシュアは中高位置タイプだと思っています。演奏会が終わった今でも、高音がほとんど出ません。(ハイB♭以上)
今の私の課題は
・内巻きのアンブシュアをどう改善させればいいか。
・もう一度お腹にスッと息が入るようにするにはどうすればいいか。
・ロングトーンでは全然ばてないのに、曲で出てくるとすぐにばてて安定して吹けないのをどう直せばいいのか。
の三つなのですが、これを克服するにはどのような練習が必要でしょうか。
よければなのですが、演奏中舌はどうなっているのがベストなのかも教えていただけると幸いです。(浮かしておくのがいいのか、下顎につける方がいいのか)
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【バジル】
おはようございます。
質問・相談内容が個人的で細かに技術的なので、現状がどうなっているかを見る必要があります。
レッスンを対面またはオンラインでするか、少なくとも楽器を吹いていらっしゃる様子を動画で見せてもらう必要があります。
一般論で言えることは
・内巻きは必ずしも悪いことでなく、トランペットのメソッドによっては推奨するものもある。従って、内巻きを直そうとした方がいいのか、内巻きのまま吹いてみたら案外大丈夫なのかの比較検討は必要
・お腹に息を入れやすい姿勢を探る余地はある。少しかがんだ感じがお腹が膨らみやすく、ピンと背中を伸ばすと膨らみにくい傾向はあると思われる。
・音を出している間の舌をどうすべきかは、人により異なるという研究があります。
↓
金管楽器奏者の8つのタンギング・タイプ
くらいです。
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【質問者】
動画にお送りします。
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【バジル】
動画ありがとうございます。
①基本の当て位置を少し右にずらすと良い可能性が高いです。
②高い音ほどさらに右に動かすと良いでしょう。
③高い音ほど右下が良い気がしますが、一応右上の可能性もあります。比べてみて下さい。
④マウスパイプの角度を少し下げると良いかもしれません。とくに、膝にベルをおいているからとか、まっすぐ構えないといけないと意識しているのであれば。どちらでもないなら、ただ試してみるだけでOKです。
⑤この動画のなかでは、全く内巻きになってないです。
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数日後
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【質問者】
アドバイス頂いた点を意識して吹いていくと、以前よりもどの音域も音が良くなりました!
しかし、華麗なる舞曲を吹くことになり、High Fまでを出さないといけないのですが、高音域がなりません。
以前まで鳴っていたHigh Dも鳴らなくなり、自分自身吹いていて思うのは、アパチュアが小さすぎると言う点です。
小さくなりすぎないよう意識してもどうしても小さくなってしまい、潰れてしまうのが今の課題となっています。
それ以外は、ご指導していただけたおかげで吹いていて音などもしっかり鳴るようになりました。ありがとうございました!
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【バジル】
③の、右上・右下は比べましたか?
わかりやすい差はありましたか?
動画ではどちらにも動かさずにジッとしているように見えます。
状況としては
・高音のときにプレスが少ない
・どの音域でも、ローBbと同じ勢いや量の息で吹いている。その場合高い音はデクレッシェンドになるのでそのつもりでいた方がいい
・リップスラーでスルスルと音を上下動する感覚をまだ知らない?
という印象です。
それぞれの原因は、もちろんご自身でも考えて頂かないと分かりません。
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2ヶ月後
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【質問者】
あれから自分の中でいろんなアンブシュアなどを試してみたのですが、高音域は右上にアンブシュアを寄せた方がクリアな音が出るようになりました。
先日演奏した曲がHighFまでてくるものだったのですが、無理せず丁寧に教えたいただいたことを意識して練習をしていくうちにどれだけ調子の悪い日でもHigh Dまでは鳴らすことができるようになりました!!本当にありがとうございます。
その曲以外の曲で高音が出ても、以前に比べスラスラと響かせられるようになりました。
High B♭からHigh DまでをB♭管の開放でリップスラーで往復する練習や、開放で色々な音をリップスラーで滑らかに鳴らす練習なども取り入れたところ、High Cの鳴り具合がものすごい良くなり、初めの音がHigh Cでもあまり外さず吹けるようになりました。
私の吹くホルンな音を私が今よりももっと好きだなと思えるように、これからも練習していきます。
本当にありがとうございました。
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【バジル】
右上アンブシュアの手応え、
すごいですね!!
いまでも好調は続いていますか?
ホルンが楽しい日々がこれからも続きますように🎉
Basil Kritzer