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あるアマチュアホルン吹きの方とのレッスンで、常に音がちょっと詰まり気味だったので動く出しやすい音を少しクレッシェンドして見てもらったらある音量から音が明らかにひびき柔らかくなった。
「これでメゾフォルテぐらいですよ」
と伝えると、
『え!?これで?すごい息使ってます』
との返答。
「でも実際よく響いててかつ全然痛い音色ではないのはわかりますよね」
『はい分かります』
「そうするとある程度息を使いさえすればいい音になるのに音がつまりっぱなしになってまでそうしないでおられたのはなぜなのですか?」
『・・・うるさくて迷惑がかかるかもと思っちゃうからです』
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さて、ここから得られる教訓は何か。
《音楽や楽器演奏は、他人の機嫌や意見に合わせることを判断基準にすると不思議と行き詰まる》
というのが一つ考えられることではないかな、と思う。
自分が良いと思うことや感じること、自分が信頼する人が良いと判断していること、
やはりそれが当てになる。