わたしが有資格者として日々のレッスン活動において受講者の問題や悩みの解決を図るうえで、最も頼りにしている技法が『アレクサンダーテクニーク』です。
でもこのメソッドを直接教えているというよりは、これを『背景』にして、もっと直接的に演奏の悩み改善解決につながるアドバイスや提案をしていることがほとんどです。
しかし!
アレクサンダーテクニークというメソッドそのものをお伝えするレッスンもできます。きょうはそのレッスンのお得なご案内です。
– – –
【成り立ち】
アレクサンダーテクニークの始まりはかなり古いもので、19世紀の後半初期です。オーストラリアのタスマニア島で生まれ育ったアレクサンダーという人物が普及させた方法論としてこの名称になっています。
アレクサンダーは俳優で、その当時の演劇や歌唱の世界にあった発声法、身体操作技法を修め、そこに自らの経験や考察を加えてまとめた方法論がアレクサンダーテクニークです。
– – –
【何をするのか?】
頭と脊椎の動かし方が、呼吸や四肢の運動など、身体の幅広い機能に大きな影響を与えているようであるという観察からそこに着目して、日常の動き、発声、演技、楽器演奏など各自の関心のある活動を効率的効果的に行えるようにすることを狙いとします。
この、アレクサンダーテクニークにおいて想定する『頭と脊椎の使い方』を知り、実用することを学ぶのがアレクサンダーテクニーク基本プログラムの一番の目標です。
具体的にどんなことをするのか?については、文字で説明してもイメージしづらいと思いますので、まさにそのことをレッスンしている実際のレッスン動画をご紹介します。
こちらです。
– – –
【もうひとつ大事なこと】
アレクサンダーテクニークの他にも身体の使い方を効率的・有利にすることを狙うメソッドはいくつもあります。それらと一点だけ毛色がちがうところがアレクサンダーテクニークにはあって、それは思考法も重要な柱としているところです。
いまで言うPDCA サイクルやデザイン思考に似たところもあります。
それを説明&実践しているレッスン動画がこちらです。
説明
実用
歌唱・楽器演奏能力を習得する過程で、自分自身のロジックを活用すること、そしてロジックは現実との整合性や有効性からのチェックを常に受けて修正しながら高めていくものであることを教わり実際にそうしていくことを促されサポートされながら学ぶ機会は、極々稀だと思います。
才能の有無で話が終わってしまったり、根性論的な無限繰り返し論法になってしまったり、脳神経生理学的な仕組みと程遠い「刷り込む」とか「叩き込む」みたいな言い方や発想が多用されたりということが大半だと思います。
そんな中で、上記動画にあるようなプロセスをアレクサンダーテクニーク基本プログラムでは受講者に取り組んで頂きます。
「自分で自分を伸ばす」ということの基本、あるいはきっかけになるところだと思います。
– – –
【アレクサンダーテクニーク以外の要素】
『頭と脊椎の使い方』を知って、そこから変化をもたらさえるようになり身体の使い方が効率的・効果的になっても、演奏の問題が全部解決するというようなことは稀です。
それは、アレクサンダーテクニーク流の身体の使い方の改善が、「いまの唱法・奏法の効率を高めるもの」だからだと私は考えます。
もし、いまの唱法や奏法に物理的、解剖学的な無理がそもそもあったとすれば、それをいくら効率的に行ってもむしろ無理をもっと上手にできてしまう、そんな構図になっていることもあるのです。
ですから、頭と脊椎の使い方が良い方に行っているにも関わらず改善しないことが浮かび上がったときは、それはそれ自体の問題として扱います。
例えば管楽器で言えば、発音を強いタンギングに頼るという吹き方をしていたとして、それはリードや唇を振動させているのは呼気であることを鑑みれば呼気のコントローラーから発音につなげる方が根本的に効果的・効率的であることが多いのですが、これはその構図を認識して、意図的に呼気のコントロールを行ってみて初めて気付いたり理解したりできるものです。それを促すのはアレクサンダーテクニーク固有の内容ではなく、奏法の論理や知識に拠るものであり、頭と脊椎の使い方の変化だけでは変化しないことの方が多いと思います。
しかしながら、新たなやり方の実践と習得は、そこに頭と脊椎の効率的な使い方を付随させるとよりスムーズであることは多いです。
– – –
アレクサンダーテクニーク基本プログラムの内容を構成するのは以上の3つです。
各回、声や楽器を使って実際の音出しや演奏という活動・行為を『お題』として上記3つの学びを図ります。
– – –
【アレクサンダーテクニークの役割】
歌唱や演奏の技術はどこまで伸び、どこで行き詰まるものなのか?
私自身のことも振り返ると、
ファクターとして
・やっている歌唱や楽器に関する、体格などの条件によるそもそものなんらかの向き不向き
・ソルフェージュ、リズム感、読譜、音感などの音楽的各素養と技術
・練習にかけることができる時間・エネルギー、およびそれらの質
・奏法に関する正確・的確な理解
・生来の運動能力、後天的に学習し獲得した運動能力、その他心身の別のない様々な技術の遂行がどれくらいなされるか(ポテンシャルの発揮)
これらの要素の相互作用なのではないか、と思います。
アレクサンダーテクニークはとくに最後の書いたポイントに働きかけるものです。
—
【アレクサンダーテクニーク基本プログラ厶】
あらゆる楽器、歌、そのほか音楽に限らず何をされている方でも対象となるアレクサンダーテクニークのメソッドの導入、基本理論と基本実用を学んで頂くコースです。単発レッスンでは決して理解できないのがアレクサンダーテクニークのメソッドのちょっと残念なところですが、基本中の基本は6回かけて分かってきます。
1回目【基本コンセプト】
体の使い方に関するメソッドや身体トレーニングの技法は数あれど、そのどれとも毛色の違った独特なアングルから体の使い方を見ていくのがアレクサンダーテクニークです。その基本をまずご理解いただきます。この1回目のレッスンから早速 アレクサンダーテクニークを普段の楽器演奏に取り入れていただく道筋をつけます。
2回目【基本の確認】
毛色が違うだけあって誤解が生まれたり、やっているうちによく分からなくなってしまうのも普通のことです。前回内容を再度確認し誤解があれば修正、なければ自信を持ってご自身で取り入れていっていただくための再確認のレッスンをします。効果はここでさらに増していきます。
3回目【ボディマッピング】
アレクサンダーテクニークから派生したボディマッピングという技法があります。体を意識すると固くなってしまうことありませんか?それは、意識することと感じることの区別がついていなかったり、体を硬くするような意識の仕方をしていたりするからです。その辺りを理解し、意識するなら楽器が演奏しやすくなるような意識の仕方を知っていただきます。
4回目【楽器以外のことへの応用】
アレクサンダーテクニークはもともと、発声のために生まれてきたものです。その活用領域はもちろん楽器演奏に止まりません。座り方、歩き方、ペンの持ち方、パソコンの仕方、楽器ケースの抱え方など、日常の様々な場面に取り入れることができます。
5回目【メンタル面からのアプローチ】
アレクサンダーテクニークは実のところ、体と思考あるいは体と心というものを分けて扱う事はせず、その人全体を一つのものとして捉えていきます。どのような考え方や感じ方が体の動きに表れているか、あるいは体の動きから理解していくことができるか、などを探っていきます。
6回目【復習と展望】
これまで5回かけてレッスンし、実践もして頂いてきた内容の不明点を漏らさず確認していきます。そうすることで改めて楽器演奏、そしてその他の役立てたい事柄にアレクサンダーをご自身で使えるように、確実なものにしていきます。
– − –
【要項】
1対1の個人レッスン
レッスン時間
→1回45分
6枚セット券
・有効期限:初回受講月から数えて6ヶ月目の月末
・受講ペース自由。一日複数回も可。
– – –
【会場】
東京・新大久保
大阪・本町
京都・烏丸四条
名古屋・千種
オンライン
– – –
【日時】
東京(通常2ー3ヶ月の日程まで記載)こちら
他会場こちら
– – –
【読者割引】
・料金(税抜き):
大人
単発×6回¥90000→プログラム通常価格¥81,000→ブログ読者割引¥72900
25歳以下
単発×¥48,000→プログラム通常¥43,200→ブログ読者割引¥38880
– – –
【申込みお問い合わせの方法】
この記事にコメント
もしくは
ask@basil-k.com 宛に「ブログ読者割引」という件名で
・お名前
・メールアドレス
・お電話番号
・受講希望会場
・なさっている歌や楽器の種類
・ご年齢の区分(大人or25歳以下)
をご明記の上ご連絡下さい。
Basil Kritzer