メール相談【緊張からくる震えがどうしても止められない】

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フルート奏者の方から、メール相談を頂きました。

【フルート奏者】

どうしても突破できない悩みがあり、ご相談させていただきたくメールしました。

一言でいうと、年々緊張が増していく、ということです。

昔からドキドキすることはありましたが、それでも舞台に立てば集中できていました。今は、口が震え手指が震え焦り呼吸が浅くなるといった、精神面のことよりも身体的なところに影響が出るようになりました。

私自身が楽器店でのフルート講師になり8年目、緊張の原因は生徒さんに対して「上手く聴かせよう」「批判されたくない」という気持ちから来るものなのかな、と思っています

バジル先生のブログも勿論拝読しました。

元々、自己肯定感がとても低いのは自分でもよくわかっているのですが(これがどうしてなのかは見当がつきません)日常生活ではあまり自分を否定するようなことはありません。
ですが、楽器を演奏するとなると「下手」という言葉が付き纏ってしまいます。

以前のブログ記事で、ホルン奏者の方の緊張の話を読み、自分も「失敗しても大丈夫」「そのくらいで生徒さんは離れていかない」「真っ白にならなったからOK」と自分の気持ちが楽になる方向を探ってみたのですが、あまりしっくり来ず、です。

近々コンサートがあるのですが、とにかく不安な気持ちで毎日過ごしています。

緊張との向き合い方に関してアドバイスいただけませんでしょうか。
宜しくお願い致します。

【バジル】

この度はご相談のメールを頂き有難うございます。

年々震えが、というのとメンタルよりも身体が、というところに着目しますと、まずはぜひ『薬』を試すとよいかと思います。

内科で、楽器を仕事でやっていて緊張で震えが出るから例えばベータブロッカーなど頂けませんか?と言えば処方してくれると思います。

自律神経が乱れていたりすると、緊張が身体に強く症状を出させやすいですからね。頭痛にバファリンやロキソニンみたいな感じで、緊張の症状に例えばベータブロッカーです。

眠くなるひともいるらしいので副作用など相性の確認も欠かせませんが、まずは、ですね。

◎緊張の症状に効き、演奏しやすい
◎緊張の症状には効くが、演奏は良くならない
◎緊張の症状は変わらないが、演奏しやすい
◎緊張の症状は変わらず、演奏もよくならない

いずれも可能性ありますが4つ目以外は助けになりますね。

もちろん、心と身体のコントロール(瞑想や呼吸法など)、そもそもの体調管理(食事、運動、睡眠、お灸や鍼、ヨガなど)、心の中と向き合いプレッシャーの正体を理解して受け止めてラクになること、それらも大切でこの先必要になるかもしれません。

しかし、頭が痛いときとりあえずバファリンですから、薬も頼るのは得策です。

【フルート奏者】

ご返信ありがとうございます。

薬については全く思い当たりませんでした!ここ1~2年は身体の変化に着いていけてないような気がしていました。何となく体調が安定しないといいますか…。

早速内科に行って薬を処方していただけるか聞いてみます!
ありがとうございます!

もう一点質問したい事があるのですが、「演奏中に唾液がでる」ということがよくあります。

唾液は本番中にしか出てこず、練習の時にはそんなこと全くありません。

溢れ出てくる感じなので、演奏にも支障が出ます。そして、曲の初めや途中で飲み込もうと思っても上手く飲み込めないこともあります。

これは緊張から来るものなのでしょうか?何か対策はありますか?

【バジル】

唾液は本番の緊張や興奮から刺激されて出ているのでしょうね。『その状態で吹くことに慣れる』ことがたぶんできると思います。

それには一人で練習しているときに、本番を積極的にイメージしたり想像してみるとよいでしょう。その場に人がいるつもりになってみたり、ぬいぐるみを置いて観客と見立てたりも良いですね。

模擬本番として家族や知り合いに聴いてもらいながら吹くというのも効果的です。

狙いは、本番の反応をわざと引き起こすこと。反応はあるけど練習だからいくらでも失敗できます。そして失敗しながら慣れちゃうのです。慣れると反応があっても考える余裕が生まれたり、反応がマシになったりします。

– – – 数日後 – – –

【フルート奏者】

本日本番が終わりましたのでご報告です。

先生が仰ったように、練習の段階で本番のように録画したりお辞儀をしてみたり、聞いてもらったり、ドレスを着て吹いてみたりと色々やってみました。

やはり唾液が出てくるのは緊張から来るものなのですね。通常の通し練習よりも、緊張した時の方がより唾液がでてくることがよく分かりました。

そして今日内科でいただいたβブロッカーを飲み、本番に挑みましたが、本当に震えがないだけでとても集中することが出来、しっかり吹くことが出来ました!

ひとつ分かったことは、メンタル的なことでなくフィジカル面が年齢と共に変化しているということでした。次の演奏も何とかなりそうです。本当にありがとうございました。

【バジル】

まずは、光が見えて本当に良かったです!!

年齢とともに起こるいろんな変化は、まちがいなくありますね。自律神経はとくに影響を受けやすい要素なのではないかと思います。

唾液についても、同じお医者さんに相談してみるとよいと思います。もしかしたら何か有意義な検査や、治療法をご存知かもしれません。

薬という選択肢がすぐに役に立ったことを知れて、わたしも今後悩むひとにそのことをより安心して話せます。有難うございます。

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