探求・試行錯誤・実験

変化・変容の背後に必ずあると言われる構造・プロセス。

その第3段階「探求・試行錯誤・実験」をこの稿では見ていこうと思います。

この段階は、変化に向けての実際の行動に移る段階です。

観察をする中でアイデアが浮かび、それを実際に試してみる、そういうところです。

楽器演奏の向上のプロセスで言えば、たとえば、

「いままでこうやって何気なく楽器を持っていたけれど、ひょっとしたらこうやって腕をひねっているのは邪魔になっているのかもしれない。よし、やめてみよう

と考えて、その案を実際に実行してみます。

やってみないことには、変化は起こり得ません。
結果は、やってみないことには、分かりません。

これって重要なことです。

変化とは、つまり、未知の経験を意味します。

どこか新しく、未知なことなのです。

変化が起きると、あるいは起きそうになると、結果が恐くなります。
それが習慣の力です。

変化を望んでいるはずなのに、未知のところに踏み込もうとすると、恐怖感や感情が邪魔をし始めます。これこそが、習慣の為せる技です。いままでのところ、同じ結果、既知の領域に留まらせようとします。

ホルンで言えば、例えば今まで先生に言われた通りに「正しい腹式呼吸で、肩を動かさずお腹を膨らませて突っ張って吹く」ことをやっていたとします。

だけれども、名人の演奏を観ていると肩はたくさん上下に動くし、お腹は膨らませているようには見えない。自分は随分無理をして呼吸しているけれども、名人たちは実に自然。(観察・現状把握

「ひょっとしたら、腹式呼吸っていうのは、必ずしも正しいやり方ではないのかもしれない。普段と変わらない呼吸で演奏してみようか」(アイデア・洞察

ここまでアイデアが出てきたときに、次にやるのが実験なのです。

「何が起こるか分からないけれども、こうやってみたらどうなるか、みてみよう」

こういう態度が肝心になります。

結果にこだわっていては無理だし、失敗を恐れていてもダメです。

前述の腹式呼吸の人の例では、「腹式呼吸をやめる」という勇気や思い切りが大事になります。

どうしても、間違ったことをしている、間違いたくないという恐怖感や気持ち悪さが邪魔を始めます。

ですが、観察と実験のプロセス自体を楽しめれば、目先の正否は全く気にならなくなります。

ちょっとした慣れなさやコワさが、変化の兆しと分かってくるからです。
どこかで期待感に変わってくるでしょう。

思いついたアイデアを実行し、その結果を観察することで、新たな情報が得られます。
アイデアが目指す変化をすぐに引き出してくれることもあれば、まだ観察と実験を続ける必要がある場合もあります。

でも必ず、試行錯誤が変化に近づいてきます。
なぜなら、試行錯誤してるということは、動いているということだからです。止まっていません。

そして、変化とは動きそのものでもあるからです。

自分自身の観察と、生まれたアイデアを信頼して、

勇気を持って実験してみて下さい。

必ず、一歩進めます。

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