【腹式呼吸の定義】

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昨日は、腹式呼吸や胸式呼吸についての記事を書きました。
こちら→「気兼ねなく、胸式呼吸しよう」

その内容に付け加えて、ということですが

実は「腹式呼吸」が間違っているんじゃなくて、

「肩を下げなきゃいけない」
「胸が動いてはいけない」
「(体を押し下げて曲げるような動きで)重心を下げる」

このあたりが問題なのです。

重心も、実際は横隔膜の力によるお腹の内部での下方向の圧力のことであって背骨や腰を曲げることとはかなり別のことだろうと思います。

そういう、ちゃんとした考えや観察、生徒の演奏の役に立っているか邪魔になっているかの測定をしない人が言う「胸式呼吸はまちがってる」というのも、結局あまりアテにならないわけです。

◎人間は肺呼吸。

◎肺に空気が入るために肋骨が動く

◎肋骨は上の方にもあるから、大きな呼吸をすると持ち上がる、肩や胸が動く感覚や見た目があって自然

◎横隔膜の動きでお腹も膨らむ

…という事実を見ていくと、「腹式=正/胸式=悪」というジャッジは無くなります。

そもそも、何か力みや問題がある状況=胸式呼吸、というふうな乱暴な定義で胸式呼吸という言葉が充てがわれているのかな、と感じます。

そういう乱暴な定義から使った言葉に引っ張られて、肩や胸は動いてはいけない重心は上がってはいけない、といった実効性のない指示につながり、それが役立っているかどうかのチェックもしないという発想になるのかもしれません。

もっと正確で使い勝手の良い定義は、

肋骨の上部の動き
=胸式呼吸

肋骨下部と横隔膜の動き
=腹式呼吸


演奏に望ましい呼吸
=腹式+胸式/その使い分けや組み合わせ

としておきたいですね。

Basil Kritzer

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