【気兼ねなく、胸式呼吸しよう】

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【気兼ねなく、胸式呼吸しよう】

あるとき講座に参加した音大生トランペット吹きとのレッスン。

ハイBbが鳴らせそうで鳴らしきれないという状況が、いろいろと観察・チェックし試すべきことを試しても変えきれずにいたのですが、「あと一歩だな」というもう少しで壁を越えれそうなところで、その音大生はしきりに

「肩が上がってしまいそう」
「肩に力が入っている感じがする」
「胸式呼吸になってしまう」

と言いだしました。

それで尋ねてみると、「息を吸うときに肩が上がってはいけない」と教わったそうです。

でももっと詳しく聞くと、それは音大の先生に言われたことではなく、もっと以前に中学生のときに先輩から言われたことだそう。

やっぱりな、と思いました。

ちゃんとしたプレイヤーや指導者に、うかつにかつ一律的に「肩を上げてはいけない」というようなことを言うひとはあまりいません。

それに、その指導が目の前の生徒の演奏能力を助けていないなら、訂正するはずです。

「肩を上げるな」という、この学生が教わった中身は、

-それを教えたひと
-教えた内容そのものの有益性
-教えかた伝えかた

のいずれもが信頼性がそれほどないものだったと言うことができます。

そこで、

『思いっきり胸式呼吸して』

と提案しました。

この学生のやっている「腹式呼吸」は、深い呼吸ではなくただただ肩を押し下げて肋骨の動きを妨げるものです。

そういう不自由で益のない呼吸の努力を取っ払ってしまうワードが「胸式呼吸」であり、その実態は自然な大きな呼吸です。

ええー!?

という反応ではありましたが、やってみると途端にハイBbが力強く当たるようになりました。

アンブシュアの状況も付随的に整理、改善されていきました。

こういう『盲点』を見つけて効果的な練習のやり方を見定めていこう、というのがわたしのレッスンの特徴かもしれません。

ぜひ、実際に受けにいらして頂くか、
近所の楽器店に「バジルを呼べ!」と圧力をかけに行ってください(笑)

Basil Kritzer

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